中国・アジア関連のビジネス・経済ニュースを提供してくれている『サーチナ』に、『サーチナ総研』実施の「中国人のインターネットショッピング動向調査2009年11月」に関するレポートが掲載されてました。
中国のEC・ネット通販市場に関する情報として保存版になるレポートだと思いますので、現在掲載されている3本の記事から一部分ずつ引用紹介させていただきつつ、続報があるようでしたら追記していくようにいたします。
中国EC:1億2000万人にどのように販売するか?(2009/11/18)
中国のインターネット利用者は3億6000万人(09年9月末時点)となり、日本の総人口の3倍近くに達し、中国における普及率も25%を超えたとされる。この中で、オンラインショッピングを利用するユーザー数は1億2000万人(09年6月末時点)で、販売高は年間1320億元(約1兆8000億円)、中国の社会消費財小売総額の約1%を占めているといわれる。
(中略)
非オンラインショッピングユーザーに対しても調査を実施、いわば中国の全体平均でいまだオンラインショッピングをしないという70%のネットユーザー層の実態把握にも努めた。「日本製」に対する訴求度合いも各種切り口から調査している。
中国EC:高収入層は「ネットで買い物」が当たり前に(2009/11/19)
収入別で回答を見てみると、月収1999元以下の層だと「0回」との回答が10%を超える。一方で、月収8000元以上の層だと「0回」はわずかに0.6%、ほとんどの人がオンラインショッピングを行っていることになる。
中国EC:決済・物流は心配なしも、「実物見ないと」(2009/11/20)
決済や、商品輸送や送料に対する懸念は思いのほか大きくないのが分かる。従来言われてきた、中国における社会信用問題、物流問題はすでに大きな課題とはなってないようだ。問題は、やはり実物を見ること、商品を手にとって見ることができない、返品がしづらい、などオンラインショッピングそのもののネックに集中している。
中国EC:“高額ショッピング感覚”1回当たり数千円(2009/11/24) (追記)
収入が多ければ多いほど、オンラインショッピングで使う金額も大きくなり、収入が多ければ多いほど、オンラインショッピングの頻度も多くなる。頻度が多くなればなるほど、オンラインショッピングで使う金額もやはり大きくなっている。
中国EC:成功の要諦は、SEO-検索エンジン対策(2009/11/25) (追記)
収入が多くなればなるほど、オンラインショッピングの頻度が多くなればなるほど、オンラインショッピングにおける検索エンジン活用を重視する傾向も明らかになった。たとえば、月収8000元の人だけで見てみると、「検索エンジンで商品名を検索」(61.5%)、「検索エンジンで店舗名・会社名を検索」(47.2%)、「検索エンジンで商品に関するキーワードで検索して」(44.1%)という割合と順位になり、全体平均と比べて若干の変動が見られる。
中国EC:圧倒的な「淘宝網」、初心者であればあるほど(2009/11/26) (追記)
中国のネットユーザーに、「この1年で利用したショッピングサイト・モール」について聞いたところ(複数回答)、「淘宝網(タオバオ、アリババ(01688)系)」が最も多く、実に90%を超えた。次いで多くなったのが「当当網(ダンダン・ドットコム)」で37.4%、「卓越亜馬遜網(JOYO,アマゾン中国)」、「拍拍網(パイパイ・ドットコム)」がそれぞれ24%程度であり、寡占状態とされる中国オンラインショッピングだが、実態は独占に近い形態であることが浮き彫りにされた。
中国EC:ネット購入の利用頻度「増えた」が75%強に(2009/11/27) (追記)
もともとオンラインショッピングの頻度も多く、1度に使うお金も大きい中間・富裕層で、急速にオンラインショッピングが浸透していることが分かるとともに、潜在的な中間・富裕層の間でも、彼らの収入の高まりとともに、オンラインショッピング人口が増大し、回転率もますます高まることが予想されるデータだといえる。
中国EC:サイトへのストレス「商品の詳細な説明を!」(2009/11/30) (追記)
サイトのデザインやレイアウトはもちろんだが、中国オンラインショッピングユーザーがより詳細な商品情報、購入者のレコメントを強く要望している点は非常に参考になりそうだ。
中国EC:「注文直前で取引を中止する」のはどんな時?(2009/12/01) (追記)
オンラインショッピングの頻度ごとで見てみると、全体平均と比べ、「送料、手数料などの諸経費が高かった」「信用ない運営会社で不安になった」「支払い方法、注文の仕方などに柔軟さがなかった」という順位や数値に大きな変動が見られなかった。
中国EC:購入するのは、基礎化粧品や携帯プリペイド(2009/12/03) (追記)
全体平均で「基礎化粧品」は39.2%。女性だけでは53%。男性でも28%程度に達しているが、男性用化粧品のほか、家族に頼まれての購入などもありそうだ。男性で最も多くなったのは「携帯電話プリペイドカード」。全体平均が37.7%に対して、男性だけの回答では41.6%。
中国EC:浸透するファッション製品の買い物、対策は?(2009/12/04) (追記)
「書籍」が上位に位置しているのは順当なところとして、「靴」「女性用ブランドファッション」「バック」「男性用ブランドファッション」などファッション関係が上位を占めているのも特徴。これら商品は特に実物をしっかりと確認する必要があるものと考えられ、そうした意味では中国の商習慣上の衝突をクリアし、オンラインショッピングにおいて浸透してきている結果といえる。
中国EC:「“日本製”に購入意欲」高収入層で顕著に(2009/12/10)(追記)
オンラインショッピングに、日本製、日本ブランドが強みとなる層が確実に存在することは明らか。特に収入が多くなればなるほど、日本製、日本ブランドに対する訴求効果が高くなる。日本の事業者にとっては、中国のオンラインショッピング攻略において、最もターゲットにしたい高収入層に対して、効果的に仕掛けることができる可能性が広がることを意味する調査結果といえそうだ。
中国EC:買いたい「日本製」は、デジタル・化粧品・ファッション(2009/12/11)(追記)
日本といえば、アニメ・漫画などを連想する中国人が急増していることは従来伝えられてきたが、今回の調査結果を通じて、関連商品がオンラインショッピングの対象としても捉えられ始めていることが明らかになった。中国では日本のアニメや漫画の海賊版が横行していることが知られているが、海賊版に対する感情的抵抗が、富裕層や、豊かさの中で育った若い世代を中心に広まっているともされ、正規版を手に入れたいというニーズが確実に芽生えているといえそうだ。
中国EC:「『日本製』ということでは購入しない」層は?(2009/12/14)(追記)
中国のネットユーザーに、「オンラインショッピングで、どのジャンル・商品の“日本製”を買いたいと思うか?」について聞き(複数回答)、いずれも該当しない、「『日本製』ということで購入はしないと思う(これだけ単一回答)」で、全体平均が11.2%となった。1割以上は、“日本”にプレミアを感じない層が存在していることになる。
サーチナ、中国EC消費者調査(09年11月)の結果を公表
-1億2000万人のネットショッピングユーザーの実態とは?-(追記)
総合ポータルサイト「サーチナ」(本社:東京都中央区)は、11月に行った中国人のオンラインショッピング(B to C)動向の調査結果を一部公開中です。調査結果は今後、約1カ月に渡って公開していきます。
中国のインターネット利用者は3億6000万人(09年9月末時点)となり、日本の総人口の3倍近くに達し、中国における普及率も25%を超えたとされます。この中で、オンラインショッピングを利用するユーザー数は1億2000万人(09年6月末時点)、販売高は年間1320億元(約1兆8000億円)、中国の社会消費財小売総額の約1%を占めているといわれます。
日本のオンラインショッピング市場と同規模かそれを上回る市場がもう一つ隣国に「すでにある」、しかもその市場は急成長を続けている、というこの大きな魅力は、税関、発送などの問題は抱えているものの、日本のオンライン店舗にとって、すでに無視できないマーケティング対象になってきています。
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