日本では衣替えになる6月1日、既報の通り日本と中国双方のEC・ネット通販市場に大きなムーブメントが起きました。
「最強連合」と孫社長 中国最大のECサイト「タオバオ」の商品、Yahoo!JAPANから購入可能に - ITmedia News 2010年05月11日
ヤフーと、中国最大のECサイト「タオバオ」を運営する中国タオバオ(Taobao)は5月10日、「Yahoo!ショッピング」とタオバオの取り扱い商品を相互取引できるサービスを、6月1日にスタートすると発表した。
両サイトがAPIを相互提供し、両国内に購買代行サイトを構築。日本のYahoo!ショッピングのユーザーがタオバオの商品を注文し、自宅に届けてもらったり、中国のユーザーがYahoo!ショッピングの商品を注文できるようになる。
まずは、タオバオの商品のうち5000万点を、日本のYahoo!ユーザーが購入可能になる予定。Yahoo!ショッピングからは800万点を、タオバオユーザーに提供する。注文方法や手数料など詳細は、6月1日に日本で発表する。
このニュースに先んじて、今年1月に発表された「楽天・百度(バイドゥ)提携」は、中国国内にクローズしたeコマースからのスタートになるようですが、日本と中国のEC事業者・マーチャントが概念的に一つのチャネルを通じて商品流通できるスキームの構築は、Yahoo!ジャパンとアリババ両グループの影響力があったからこそ実現できたと言っても過言ではないでしょう。
1月にこんな記事をエントリーしていました。
中国ECフォーラム『設立記念カンファレンス』はフツウのセミナーとここが違う?(4) 2010年01月30日
客先に向かう途中の待ち合わせ場所で、ケータイからツイッターを眺めていた時に飛び込んできたニュースでした。
以前から、楽天さんの海外戦略は「現地化」というキーワードをもとに現地の事業者の出店を募る方式と聞いていた通り、日本の事業者や楽天市場の出店社のサポートはまだ先の話しになるようです。
ただ今回の合弁発表を、日中両国のEC・インターネット市場として見ると、こんな構図が出来上がるんですね。
アリババ(タオバオ)+ソフトバンク(Yahoo!Japan)連合
対
百度(バイドゥ)+楽天(インフォシーク)連合
EC・ネット通販に限らず、検索やポータルといったネット全般の闘いになると、日中それぞれの分野で影響の出てくるプレイヤーがいるのかもしれません。
直接的には、日本のユニクロや千趣会なども出店するタオバオのBtoCモール「淘宝商城」とバイドゥのBtoCモール「百度有ア(口に阿)」の楽天版(?)とのガチンコ対決によって、CtoCから勃興した中国のEC市場でBtoC市場の立ち上がりが加速する動きになってくるのだと思います。
ということで取急ぎ、
開店ホヤホヤの両サイトのキャプチャーを手動魚拓しておきますが、ラグジュアリー訴求の「淘日本 http://www.taojapan.com/ 」とお手軽(低価格)訴求の「Yahoo!チャイナモール http://chinamall.yahoo.co.jp/ 」の違いをご堪能ください。
Yahoo!チャイナモール
淘日本
サイトロゴ:淘日本の脇に小さく[beta]とありますね。
それぞれ母体のサイトも見比べておきましょう。
Yahoo!ショッピング - ネットで通販、オンラインショッピング
チャイナモールに関する露出は見当たりませんでした。
淘宝网
左メニューに「淘日本」があります。
ちょうど今月、6月16日の中国ECフォーラム・月例ワークショップは、「サイト構築・モール出店」がテーマになりますので、参加者の皆さんとこのスキームの活用方法などについてディスカッションできればと考えています。
【セミナー】2010-6-16(水) 中国ECフォーラム・第4回ワークショップ『サイト構築・モール出店』
非会員の方も申込んでいただけますので、ぜひご参加ください。
っと、こんな書籍も発売されるようですw
中国巨大ECサイト タオバオの正体 (ワニブックスPLUS新書) | |
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