2012-07-22

あの鐘とポケベルが鳴らなくてLINEが鳴るとmixiが○○○って言われるらしい件(追記あり)

ポケベル、あるいはピッチをご存知ない方にはまったく意味のわからないことを書きます。



なんかこう無理矢理ソーシャルメディアの文脈であれこれ語られてるのを見ていると、また煽り煽られて
「LINEだ!」
「いやカカオトークだ!」
「pathだろ!」
「ふっ、アジアを制するのは微信さ」
みたいなツール論だけ語って誰も儲からない吉例になりそうな気配なので一説残しておきます。


私なりにLINEがキャズムなるものを素通りしていきなりマジョリティになりつつある状況を考察するとしたらこうです。

  1. テレフォンカードを使って公衆電話から神業のように数字を連打してポケベルにメッセージを送っていた方々、こんなブログなんてご覧いただいてないですよね?
  2. で、ポケベルのあと、ピッチ(PHS)持ってましたよね?
  3. で、ピッチからガラケーにアップグレードしたはいいけど、パケホーダイにするほどWebなんて見ないからという理由で従量制にしてて、パケ代節約するためにSMS使ってましたよね?
  4. で、さすがにスマホにしたらパケホーに入らざるをえなくなって、SMS機能に加えて音声もパケホーで賄えてしまうインスタントメッセンジャー(LINEとか)を手に入れてマストアイテムになってしまっているんですよね?
  5. ちなみにパソコンで、ICQとかMSNメッセンジャーとかSkypeなんて使ったことなくないですか?

それぞれのデバイスの保有ブランドを補足するなら

  • ポケベル…テレメッセージ
  • ピッチ…DDIポケット
  • ガラケー…ボーダフォン

だったりしませんでしたか?(要するにNCC)


もしですよ、これがイイとこ突いてるとしたらですよ、
LINEの普及をWeb2.0とかソーシャルメディアの流れで語ってもまったくの見当違いで、デバイスと月額通信費というもっとリアルな生活感のあるところで語らないと空回りだと思うんですよね。


そしたら一番大事なことはインタビュー記事本文ではなくインタビュワーのコメントに書いてありました。

無料通話「LINE」なぜ急成長、森川社長に聞く  :日本経済新聞

〈聞き手から一言〉日本発のヒット作、世界に根付くか
ラインは「メールのように手軽で日常的な通信手段だ」と森川社長は言う。例えば喜怒哀楽をボタン一つで伝えられる「スタンプ」は題名を入力したりリターンキー(確定)を押したりする必要もない簡単さだ。「フェイスブックを使わなくてもメールを使わない人は少ない。ラインもいずれはそんな存在にする」との自信が随所にのぞく。
もともとは東日本大震災をきっかけに、簡単に連絡が取り合える手段をつくろうと開発したサービスだ。

↑肝はここではないでしょうか?

少なくとも、↓こんな内輪話しではないと思う。

mixiのプライベートグラフ戦略が正しかったということが、LINEによって証明されたという仮説 @tokuriki

現在のmixiはFacebookを仮想敵として意識しすぎた結果、LINEとFacebookの両者に板挟みになってしまってきていると思います。

いずれにしても、LINEがこの日経デジマ主催の賭けの候補に入っていなくてよかったと安堵しております。



って?失われた20年は、このドラマから始まっていたのかっ?!



2012-07-23追記

誰か教えてください
私はtwitterもFacebookもやっていない。別段やりたいとも思わなければやる必要性を感じたこともないから。まして今は二人の幼子の子育て中だ。目の前の生活が大切であり目の前の生活で精一杯でありそこにいない誰かとのつながりなどどうでもよい。用があればその相手には直接メールなり電話なりすればよい。用もないのに生活の断片を垂れ流し知らせる必要もない。メルアドも電話番号も知らないような相手なら尚更コミュニケートする必要性を感じない。しかし、それは私の考え方であり、他人がどうしようとそれもまたどうでもよい。世の中の多くの人がtwitterやFacebookに興じているところをみると、私のような人間の方が少数派なのであろう。そう思っていた。だがどうにも堪えがたくなってきたので吐き出させていただく。そんなにtwitterやFacebookは大切なものなのか。そんなに常に見ていないといけないものなのか。一日くらいそれらに触れられなくたってなんてことはないと思うのだが、そんなに片時も離れられないものなのか。
バーチャルに逃避せず、リアルありきでいきましょう。(自戒を込めつつ)

2012-07-28追記

mixiにお詫びするなど3年8ヶ月遅いわ!: やまもといちろうBLOG(ブログ)
 私は一貫してmixiはクソだと言ってきた。それはmixiに一度見た夢をまだ失っていないからだ。いいサービスだよ。多くの人が支持したよ。超賑わったよ。日本発のSNSとして、世界と戦えるんじゃないかと思えるほど、立派なプラットフォームになれる潜在力は持っているだろ。
 しかし、彼らは死んだ。何故か。志が低いからだ。あれだけ多くのユーザーを抱えながら、ビジネス提案ひとつこなすのに四半期まるごと待たせる。着手が進まない。技術力はあるけど統括する力が弱いので「取り急ぎのリリース」さえもできない。重要なポジションの人が辞める。埋め合わせようとしてコニットとか買う。埋まるわけないだろ。ユーザーに対して、mixiが社としてどういう体験を持ち、どんなコミュニケーションをしてもらい、mixiの中にどれだけの交流の資産を築き上げてもらうのか、そういうサービスを作り上げていく心が足りない。

グッときた

2012-07-10

マーケターとは製品・サービスを我が子のように育てられるとっても素敵なお仕事です

ふと思いました。


子育てって、プロダクトアウトですよね?

我が子であろうが人の子であろうが、

か弱くて未熟で一人でおつかいにもいけず、

だからこそ、どんな大人になるのか想像もできないほど可能性に満ち満ちている存在。


tumblr経由で拝借


なんでまた唐突にそんなことを思いついたかというと、

私の“売り”は何のか?

なんてことを改めて見つめ直す機会を授かった今日この頃、最寄駅から我が家への道々で、

現代ニッポンには珍しい“子だくさん”ってことじゃねぇか?

ってな江戸弁が脳内に響き渡ったのです。

だからって、子育てとマーケティングを無理矢理関連づける必然性はどこにもないのでしょうけれども、色々あれこれ見直す中で、どうしても紐付けたくなってしまったのだから仕方がない。

そんな時にまた、デビ夫人のブログ記事なんてものを見てしまったもんですから、我が子が幼かった日々のことなども思い出しつつPC開いてしまった次第です。


せっかくなんで、「マーケティング」でブクマした記事を2本ご紹介。

「マーケティング」と「広告」と「コミュニケーションプランニング」と。 at mediologic
「マーケティング」を「広告」の観点から見ると、マーケティングの一部しか理解することはできなくって、「広告」を「マーケティング」の観点から見ると、広告は一部にしか過ぎない。(おもに海外の)「マーケティング」のテキストを見ると、いまではそこには、バイラルマーケティングも、PRも、ソーシャルメディアも普通に入ってる時代に来ている。

「マーケティング」の視点ではそれらも「内包」するが、「広告」の視点ではそれらは「外部」的なオプションにすぎない。「マーケティング」の視点で仕事をするか、「広告」の視点で仕事をするか、これは重要だ。
マーケティングの4Pで言うなら「Promotion」のところの話しだと解釈しましたが、“広告”と同様に一部を構成する「Product」はスコープ外ということなんでしょうか?> 過去記事


なんて質問を今度お会いした時に投げかけてみたいノヤン先生の最新コラムです。

コトラー博士の最も偉大な3つの功績 / ノヤン先生のマーケティング講座 / マーケティング講座 / マーケティングキャンパス
その言葉は多くのマーケターにとって指針でもあり、啓示でもあるんじゃ。いくつか紹介しようかの。

「企業の最も重要な業務は、新たな顧客を創造し、既存の顧客を維持する事である」
「企業の資産は、顧客の存在を抜きにしたらほとんど価値が無い」
「嘆かわしい事に、バランスよくマーケティングを学んだ者でさえ、企業に入ると予算の大半を広告に使っている」
なんか2つの記事がつながりました。私の脳内で。


でまた、思い立って長男に聞いてみた。


父:「お前が3歳ぐらいの頃、二人で多摩動物園に行ってライオンバス乗ったの覚えてるか?」

長男:「ぜぇ~んぜん♪」


( θ_Jθ)


こういう愛娘を連れて、銀座あたりに買い物とか行きたかったなぁ…


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2012-07-07

ネット広告のよさはクリックだけでなく嫌われていることも測定できること(だったはず)※追記あり

皆さん、自分がどれぐらい嫌われているか知りたいですよね?

え?

知りたくないんですか。そうですか。



以下、とある企業のオフィス風景を妄想…


部員A 「へぇ~、大都市に住む25~34歳の女性からズバ抜けて嫌われているんだなぁ~うちのブランドは。」

部員B 「でも、全国の35~44歳のオッサンたちからは圧倒的なロイヤルティを集めてるぜぇ~。」

部員A・B声をそろえて 「ワイルドだろぉ~?」(爆)(爆)(爆)


そんな会話が交わされているナショナルブランドの宣伝部さん、ぜひコメント欄でコクってください。
お待ちしています。


もとい

以前も書いたかもしれないネタですが、Facebook広告のイイところは

嫌いな・ウザい・見たくない広告をオーディエンスである我々の意思でリジェクト=お断りできるところだと思います。

例えばこんな感じにできます。


クリック率だけではなく嫌われている率が、属性データ付きで手に入れられる時代が目の前にあるのです。

うわっ!この広告(ブランドあるいはタレント)嫌い!

ってことは、少なくとも認知や記憶はされているわけで、AIDMAで言うなら最初のAからDまではクリアしていることになります。

少子高齢化×デフレ市場にあって、よい製品・サービスにはドンドン稼いでいただいて納税力や雇用吸収力を高めていただきたいわけですが、一方の酷い製品・サービスにはドンドン消えていってもらいたい今日この頃。

そこまでは無理だとしても、せめてウザい広告を観なくてすむような仕掛けぐらいは、インターネッツやデジタルサイネージに頑張ってもらいたいと思いますし、せっかくデジタル化して双方向対応したと噂されるテレビだって、同じことできる時代になって欲しいものです。


Google AdWords、ディスプレイネットワークの一部のバナー広告に非表示ボタンを導入 | SEM-LABO

  1. リマーケティングに追われ続けて困っている。
  2. 知らず知らずに同じ広告ばかりが追いかけてくる。
  3. 他の場所で既に購入したのに、比較検討していたサイトの広告が延々と出ている…。
こんな声を聴く機会が非常に多かった昨今、リマーケティングに対するアレルギーは深まるばかりでしたが、今回Google AdWordsが公式に発表したワンクリックで利用できる、AdChoices icon(「×」印のアイコン)によってそれらを制限できる機能が数週間のうちに追加されます。
グーグル先生、どんどんやれぇ~


マイクロアド、広告にオプトアウト導線ラベルを表示 (1/1):MarkeZine(マーケジン)
このラベルをクリックすることによって、閲覧者は行動ターゲティングについての情報を知ることができるとともに、行動ターゲティング広告の配信や行動履歴情報の収集を拒否したい場合には数クリックでオプトアウト(クッキーの無効化)ができるようになる。
うーん。オプトアウトにしちゃったら、「新しい情報・刺激の発見」という広告の持つ役割の一つが減衰しちゃうと思うので、とりあえず個別の広告がリジェクトできるだけでいいと思います。


誇大広告が消費者とのコミュニケーションに及ぼす影響 朝日新聞社広告局 - @ADV
  また、広告が有益かどうかを判断する基準となるのが、「消費者の商品情報に関する相対的な知識の程度」である。相対的な知識の程度とは、広告のターゲットと比べて、商品知識をどの程度有すると感じているかを表す。ターゲットよりも知識が少ないと感じている消費者は、広告の内容を理解できなくても有益なものであると信じやすい。反対に、ターゲットと同等もしくはそれ以上の商品知識があると感じている消費者は、広告を理解できない無意味なものだと考えやすい (Petty and Cacioppo 1979) 。



と、ここまで読まない人が大多数であることを見越して、わたしの嫌いなテレビ広告を列挙しておきます。

ちなみにそれぞれ、クリエイティブとか演出に嫌悪感を覚えただけで、個々の商品には特に思入れなどはありませんのでご了承の程を。










2012-07-21:追記

公式発表出ました

Inside Adsense - 日本語: 「広告を閉じる」機能でより優れた広告表示を
Google では、この新しい機能が市場全体にメリットをもたらすと考えています。ユーザーはオンライン上での利便性を管理し、自分にとって興味がない広告を Google に伝えることができるようになり、広告主様は関心がないユーザーに対する広告表示への支払いを避けることができるようになります。また、サイト運営者様にとっては、より効果の高い有用な広告が配信されるようになるため、ユーザーの関心が低いと思われる広告を除外する手間を省けるようになります。
win-win-win、嬉し過ぎます


Googleアカウントを常用していて広告表示を制御したい場合は下記ページで

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