2011-10-30

1年後にユーザー数が最も多いソーシャルメディアはどれ? @tyama1965の見解(追記あり)

以前、日経BP社のネットマーケティング業界誌「日経デジタルマーケティング」のサイトにあったアンケートに回答&ツイートしたことがありましたが、購読者向けに集計結果がダウンロードできるようになっていましたのでリンクしておきます。

【データダウンロード】「ソーシャルメディア活用に関する意識調査(企業編)」全集計結果

回答がなかなか集まらずに苦労していたアンケートページはこちら

そんな日経デジマに『1年後にユーザー数が最も多いソーシャルメディアはどれ? 識者7人の見解』という記事があったので、せっかくですから私の見解を記録しておきます。



前提

設問のあちこちに曖昧さというかシナリオの稚拙さが垣間見える構成なので、私の見解では「日本の消費市場におけるナショナルブランドがリレーションシップマーケティングを展開するにあたって、設問で示されているオンライン・チャネルをどう位置づけるか?」という前提を明らかにしておきます。
※言い換えれば、外資系グローバルブランドや中小企業および産業財市場は含まず、また、「マーケティング」の範囲としてはPRやアクィジション目的のセールスプロモーションだけでなくリテンションやR&Dまで視野に入れます。
※各サービスのユーザー数は、SEO的なノイズを含むユニークユーザー数=サイトへのアクセス数ではなく、登録アカウント数=会員数ベースで評価します。
※トリプルメディアとしての活用方法は、Owned media(自社サイト)以外の Paid media(広告)と Earned media(UGC)に加えて、各サービスに開設する公式アカウント/公式ページも対象とします。

tyama1965の見解


●企業におけるマーケティング活用の面で、Facebook、Google+、mixi、Twitterのどれに最も注目していますか。また、その理由を教えてください。

1.Facebook 3人
2.Google+ 2人
3. mixi 1人
4.Twitter 0人
5.どれも注目していない 1人

4.Twitter です。
決して天の邪鬼なのではなく、私が見ている狭い範囲での率直な感触です。
2009年の夏頃から電車の中でもちらほらと耳にするようになったTwitterですが、何よりもタレント・芸人アカウントが増えてきたことでテレビのバラエティ番組でも言及されるシーンが目に付くようになってきました。
特に、以前は消極的と見られていた Paid media としてのサービスが強化されはじめたことは「注目」に値すると思います。

フォローやリツイートごとに課金も ツイッター、日本で新広告サービス | AdverTimes(アドタイ)

2011-10-31追記:これは興味深い
リンクの位置よってTwitterのCTRが変わる、という調査 - the Public Returns - 続・広報の視点

なお、今回は外した英語など日本語圏以外のターゲットを持つブランドなのであれば当然 Facebook に「注目」しています。
※ただし、中国やベトナムなどアクセス規制されている国は別w

●来年9月の時点で、日本国内でのユニークユーザー数が一番多いのは、Facebook、Google+、mixi、Twitterのどれだと思いますか。また、その理由を教えてください。

1.Facebook 3人
2.Google+ 0人
3. mixi 1人
4.Twitter 2人
5.分からない 1人

会員数ベースで 4.Twitter です。
理由は前項の通りで、強敵 mixi を抜けるか否かですね。
SNSとしての Facebook や Google+ にとって、アカウント数・2,000万のハードルは相当高いと見ています。

●日本国内における有力ソーシャルメディア、Facebook、mixi、Twitter。企業のマーケティングにおいては永続的なアカウントを「すべてで作るべき」でしょうか、「選択すべき」でしょうか。また、その理由を教えてください。

1.すべてで作るべき 1人
2.選択すべき 3人
3.必ずしもソーシャルメディアのアカウントは必要ない 3人

この3サービスであれば、1.すべてで作るべき です。
ナショナルブランドが、
ソーシャルメディアを、
マーケティングに、
活用する。
のであれば、見込み客や既存客あるいは評判に対するコンタクトチャネルは制限すべきではないと考えます。
ただし、PRやセールスプロモーションなど個別の職制としての利用に留まるのであれば「2.選択すべき」でもよいでしょう。

●企業はマーケティングにおいてソーシャルメディアをもっと有効活用すべきだと思いますか。また、その理由を教えてください。

1.以前はそう思っていたが、今はそう思わない 0人
2.以前はそう思わなかったが、今はそう思う 0人
3.以前も今もそう思っている 6人
4.以前も今もそう思わない 1人
5.分からない 0人

3.以前も今もそう思っている です。
そもそも、リレーションシップマーケティングなんてこと考えていなければこのエントリーも書いていなかったでしょうし。

●マーケティングにおけるソーシャルメディア活用は、今後さらに重要性を増すと思いますか。また、その理由を教えてください。

1.増す 6人
2.今と同じくらい 1人
3.減る 0人
4.分からない 0人

1.増す です。
使っていない人にはその価値がまったくわからないのがソーシャルメディアであり、また、ある程度は価値が解っている人であっても短期的な収益貢献も計画できるかと問われればトライ&エラーにならざるをえないでしょう。

ただ、成熟市場の日本において消費者・生活者との接触を増やすことが目標化されているブランドであれば、ここであげられたような各種のソーシャルメディアに参加だけはしておいて、コミュニティの一員として認めてもらえる状態を作っておくことが得策ではないでしょうか?

まとめ

一口にナショナルブランドといっても商材によってターゲットは異なるでしょうから、「どのサービスに注目するか?」という設問は「ブランドのターゲットはどのサービスに最も多く参加しているか?あるいはいないのか?」と言い換えた方がいいでしょうね。

いずれにしても、1年後に日経デジマが存続していて、今回の記事を検証してくれることを心から祈っております。


最近言及した「ソーシャルメディア」関連の情報


明日のマーケティング: クチコミのROIを明確にする方法。でも、ソーシャルメディア・マーケティングで一番効果をもたらすのは?
クチコミといっても、若者相手の映画やファッションのキャンペーンで、(ときによって)成功する、いわゆる伝染性のバイラル・マーケティング(Viral Marketing)は含みません。もう少し地道な(?)クチコミのことです。すでに自分たちの商品・サービスを購買している既存客に友人を紹介してもらうという方法で、ダイレクトマーケティングで昔から使われていたメンバー・ゲット・メンバー(Member-get-Menber)をソーシャルメディアを利用して実現します。

女性ブロガーの2割が「ソーシャルメディアで苦い経験」~Ameba調査 -INTERNET Watch
経験者におけるトラブルの種類(複数回答)で最も多かったのは、「友人関係のトラブル」で646人、次いで「恋愛トラブル」の441人、「仕事関係のトラブル」の155人。

2011-10-29

#TPP 問題が自由貿易への賛否にすり替えられてしまっている件(追記あり)

経済は一流だが、政治は三流

以前、中国・ECフォーラムで配信したニュースにもあった海外メディアのコメントです。

一方で世界には、経済は三流だが政治は一流という国がいくつかあることも想像に難くないところであり、この評価自体も自嘲的にスルーされやすく国内でも共通認識になってしまいましたね。(それはそれで民度的にはまずいと思いつつ)




しかし、今回のTPP問題については日本の経済を二流に陥れるリスクが高いものと捉えています。

環太平洋戦略的経済連携協定 - Wikipedia
環太平洋戦略的経済連携協定(かんたいへいようせんりゃくてきけいざいれんけいきょうてい、TPP、Trans-Pacific Partnership、またはTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)は、加盟国の間で工業品、農業品を含む全品目の関税を撤廃し、政府調達(国や自治体による公共事業や物品・サービスの購入など)、知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどにおけるすべての非関税障壁を撤廃し自由化する協定[1][2]。2006年5月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国が域外への経済的影響力を向上させることを戦略的な目的として発効し、運用している。
(中略)
TPPの発足時の目的は、「小国同士の戦略的提携によってマーケットにおけるプレゼンスを上げること」であった[4][5]。
2006年5月に4か国加盟で発効した経済連携協定であったが、2010年10月よりアメリカ主導の下に急速に推し進められることとなり、TPPの転換点と見られ加盟国・交渉国間で協議を行い2011年のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)までの妥結を目標にしている[6]。

こちらは「TPP亡国論」の著者による解説ですが、ざっくり理解するにはわかりやすいと思います。(13分程度)


自身も深くは理解できていないのアレですが、マスコミで展開されている「TPPで自由貿易推進」という表面的かつエモーショナルな論点には大きな落とし穴があるように思えてなりません。

アジアの視点がなければ、あるいは3.11の東日本大震災がなければ、このような疑問を持つことはなかったかもしれませんが、以下2つの疑問に対して納得・合意できそうな情報を探しているものの今のところ見つかっておらずという状況です。

・なぜアメリカは、リーマンショック後になってTPPに参入してきたのか?

・日本の国益にとって、貿易促進の優先度が高いのは本当にアメリカをはじめとするTPP参加国なのか?


なんにせよ、せっかく一流の地位にある日本の経済を、二流・三流に落ち込ませるようなことだけはないようにお願いしておきます。


以下蛇足ですが、先日mixiのコミュニティにコメントしてきたので転載しておきます。

自身としては、「TPPに反対」というより「中国・ASEANでの個別FTA/EPAを最優先」を支持する立場です。

おかしな官僚用語の一つに「成長戦略」がありますが、そもそもの経済成長戦略(=マーケティング戦略)において『どの地域・国』をターゲットにし、『何を売り込むのか』という方針・戦略に関する議論がまったく表に出てこないので論点が定まらないんですよね。

例えば、自動車や精密機械の「組立て」は市場の近く=海外移転したから、日本に残る「基幹部品」を「北米市場」にもっと売りたいということであればTPPないしは米国とのFTA/EPAでもよいのでしょうけど、下記記事でも紹介されている中野氏の言うように米国がさらなるドル安・円高を仕掛けてくるなら関税撤廃はいとも簡単に相殺されてしまうということですね。

そもそも論として、まず経済成長戦略には目標設定が必要だと思ってまして、

例えば、『日本の一人あたりGDPを2020年までにトップ10まで引き上げる(現時点の為替レートで)』

のような具体的な目標を我々が共有することが大事だと考えています。

その上で、どこに、何を売りたいのかというターゲットの選択肢がTPP(=ほぼ北米)や中国・ASEAN各国(アジア)とのFTA/EPAだとすれば、地政学的にも成長率的にもアジアだと考えます。

また、経済だけでなく安全保障面からも議論を、というコメントがありましたが、

・政治は経済に依存する

・国家が国民の幸福な生活を担保するには経済合理性が不可欠で、法律も外交も安全保障もその手段である

という教えを受けていますので、経済のアプローチの次のステップに食糧を含めた安全保障を位置付けつつ、米国の対中包囲網的な性格を持つTPPは、経済面・安全保障面でも優先度が低いと考えています。

【参考】中野剛志(京大准教授)の、TPP解説・批判がわかりやすすぎる! ~日本がTPPで輸出を拡大できない理由~

【参考】国の国内総生産順リスト (一人当り為替レート) - Wikipedia


うーん。真剣に海外脱出を考えないとダメなのかなぁ~


2011-10-31追記:思ったより拮抗してる
TPP「参加を」45%、反対上回る 本社世論調査  :日本経済新聞
 TPPへの参加を巡っては「どちらともいえない」「いえない・わからない」が合わせて23%あり、態度を決めかねている様子もうかがえる。TPP参加への慎重論が強い自民党でも支持者の44%が参加を容認し、反対の34%を上回った。民主党支持層では賛成49%、反対34%だった。

2011-11-06追記:相当気合の入ったまとめ記事です
TPPは全世界で反対されている、自由貿易ではなく公正貿易が必要 - GIGAZINE
TPPについて、賛成とか反対とかは問題ではなく、実は問題となっているのはただ一点、「今から交渉する余地は本当にまだ残されているのか」という点のみです。「今からTPPというのを作るけど、参加する?」と誘いを受けているのであれば、交渉に参加するか否かというのが問題になります。ところが既に交渉が開始されており、しかも当初の予定では既に交渉の中身自体を終えるスケジュールになっているにもかかわらず、終盤になって途中から「交渉に参加するか否か」を問題にするのは論外です。

2011-10-28

○○○○○○を辞めました(追記あり)

上場企業や著名企業を退職して新しいフィールドに歩を進めた一部ブロガーたちの間でブームらしいのが『○○○を辞めました』シリーズ。
※ご興味ある方は[を辞めました]でググってみてください。

2011-11-06追記:まとまってましたw
「退職しました。」系エントリーに学びが多い件

当ブログを開設して「1本目の記事テーマ募集」とつぶやいてみたら、案の定というかブーメラン・ネタとしてリクエストが入ってしまいました。

地球と飛行機 - 写真素材
(c) @yume写真素材 PIXTA


ただ、私の場合はまだまだやりたかったことがてんこ盛りという途上で生じた「事業売却」というイベントがトリガーなので、新しいフィールドでやりたいことだとかそのための準備などもしていなかったわけですからオモシロ・ネタなど書きようもないので先にごめんなさいしておきます。


以下、正式には10月末日付けでの退職ではありますが、現職で学んだことや得られたことなどを3つにまとめて振り返っておきます。

1.広告モデルから物販モデルへの回帰を目の当たりに
2.中国・アジア経済圏から日本の強みと弱みを見る視点
3.業界活動やアライアンス推進の面白さと重要さ



■広告モデルから物販モデルへの回帰を目の当たりにさせていただきました。


2008年9月のリーマン・ショック直後から丸3年間勤めた現職ではEC・ネット通販システムという単一プロダクトを提供していました。

インターネットベンチャーにおける広告モデルのスタートアップが軒並み頓挫し、アプリやゲームなどの課金モデルに移行する中、物販モデルへの回帰あるいは一般事業会社による参入・進化が加速した期間でもありました。

そんな流れを感じて、創業時から空白だった企業ミッションとして『IT・インターネットを活用した“流通革新”への貢献』(言い換えればECサイト構築パッケージ&サービスの提供)を2009年に定義し、事業ビジョン・ゴールとして『アジアNo.1のECサイト構築ベンダー』なども明文化しました。


■中国・アジア経済圏から日本の強みと弱みを見る視点が得られました。


事業のゴール設定は本当に悩みましたが、韓国のプロダクトを日本に持ち込んでの創業・設立が2006年、中国のパートナーと合弁で深センに現地法人が立ち上がったのが2007年という歴史に魅力を感じて参画した経緯を思い出し、社内から「大ぼら吹き!」という揶揄を受けながらも『アジアNo.1』としました。

といっても、個人ミッションとしては現地法人の実務に直接関与することはなく、また、中国はおろかアジアに赴いた経験もありませんでしたから、まずは不明瞭かつ政治・信条的に歪曲された情報が流通しがちな中国について、生情報の流通を促進するための“場”として、『中国ECフォーラム』という勉強会を立ち上げました。

別途類似する社団法人が立ち上がったのでリアルな勉強会自体は解消しましたが、中国のEC・インターネット・流通市場に関する日本語のニュースを収集・咀嚼・発信し続けていることで、海外の市場を特別視も軽視もせず、目の前にある市場として見る視点・視座を得られたことを本当に有難く思っています。

・私が物心ついた80年代を思い出させてくれるような消費市場の活気と高度成長の危うさ
・当時はなかったIT・インターネット・ケータイの圧倒的な存在価値
・特に広告・セールスプロモーション・ダイレクトマーケティングの分野は日本よりもアメリカ的

大きくはこの3つのカテゴリーで知見が得られ、翻って見た時の日本市場にもまだまだ進化・発展の余地があることを気づかせてもらいました。

情報配信は引続き個人タスクで継続しますので、ご興味ある方はぜひフォローしてみてください。

中国・アジアECフォーラム|Twitter ※Facebookページへのリンクもあり


■業界活動やアライアンス推進の面白さと重要さを改めて再認識しました。


事業会社の中でマーケティングをミッションとして製品・サービス開発に携わる以上外せないのが業界活動とアライアンス推進ですが、前記「中国ECフォーラム」の立上げをトリガーにしてセールス部隊と協働することができました。

事業売却に至ったのもこのミッションから生まれたご縁であったことを考えれば、自身最大の成果と言えるかもしれませんね。

引続き情報収集・交換させていただいている“場”がいくつかありますのでご紹介しておきます。

リードナーチャリング勉強会

セミナー担当者の集う会

グローバルマーケティング研究会

ローカリゼーション・マップ


■最後に


事業売却による退職を開示できるようになったのは9月20日ごろでしたが、メールでのお知らせと共にFacebookやGoogle+のプロフィール更新に対して想像以上のレスポンスをいただきました。

改めて御礼申し上げます。

遠い分野になることはないであろう新しいフィールドで、いただいたコメントやご縁にお応えできるよう精進してまいります。

2011-10-15

【転載】IT業界とコンサルティング業界が成熟期から衰退期に入ったと思ったらEC業界が草刈り場に

※ブログ開設前のFacebookノートからの転載です。



ライフサイクルで見ると業界が立ちあがってから30年を越えれば衰退期に入っていてもおかしくないのでお若い方はご安心のほどを。

もちろん、個別の製品カテゴリーではなく"業界"のことですから、カテゴリーであったり個々の企業にとっては個別のライフサイクルを重ね合わせて見られるとよいでしょう。

ではなぜ、衰退期に入った業界がよりによってEC市場などに転がり落ちてくるのでしょう?

>>>>>>リアル  ネット
第一次産業  済    無
第二次産業  済    済(EDIとかエクストラネットとか、ITで"効率化"する領域)
第三次産業  済    未 ← 魚売ろうが便器売ろうがEC市場はここ

結論から言えば『自社にとって未開拓で、かつプラス成長してる(ように見える)市場』ってことなんでしょうけれども、市場を構成しているプレイヤーの多く=ターゲットは中小零細・個人事業者なので、そもそも不得意というか捨てていたセグメントなのに「今さらそこやらんでもいいだろう」と思う次第です。

その苦手な市場から得られるプロフィットでは組織を維持していくことさえできないことはわかった上での特攻・自爆テロなんだとは思いますけど、だったらあそことかあの辺りとか、貴殿らの強みが活かせるところが穴だらけであることにもう一度目を向けてほしいなと考える今日この頃であります。


以下、蛇足

Windows95の登場によってホワイトカラーへのパソコン配布が進み、ドットコムバブルとテレホーダイによって家庭でのインターネット利用も普及、さらにiモードをはじめとするガラケーによって生産年齢人口を上回る人々がインターネットを利用できるようになったニッポン。

そんな業界の成長・成熟期が自分自身のライフサイクルにおける成長期に合致したのは幸福以外の何物でもないと感謝しております。

であるが故に、共に闘ってきた人たちが無理して未開拓の原野で草刈りさせられてる様を見るのは忍びないですし、本気でやるならそれなりに新しい旗印を考えて欲しいものだと期待せずに願っておりますごきげんよう。

2011-10-11

【転載】パッケージングとSCMで一時代を築いたジョブズが幾多の失敗から学んだであろうたった一つのこと

※ブログ開設前のFacebookノートからの転載です。



完全に雰囲気、直観、憶測ですけど。

1つだけあげるとすれば『独裁組織づくり(いい意味で)』ではないのかなと。

ジョブズのような『カテゴリー・クリエイター』に共通する強みとして『課題発見力』があるわけですが、その強みを活かしてアップル・コンピュータを一定規模まで成長させたものの、後に取締役会からの解任という体験を得たジョブズですから、復帰の時に第一義として考えていたのは『取締役会の完全統治』だったのではないかと推察します。
※ってネタを先日のグマ研・懇親会で学生さんに話してみたんですが、もちろん苦笑&スルーでしたよ

復帰までの間に『ビル・Gブラック神話』で一定の信者を抱えていたジョブズは、市場=子羊たちにどんな情報を与えれば狂信者が獲得できるのかは学んでいたはずで、あとは合理主義者=取締役会と株主を従属させる体制だけ作れればよかったはずですから。

話し変わって、

なぜか日本人だけが好むと言われる"血液型論"が大嫌いな方には本当に申し訳ないんですが、私の見立てだとスティーブ・ジョブズはAB型クラスタです。

アップルCEOのスティーブン・ジョブスさんの血液型を知りませんか? - 人力検索はてな
知りたい情報が得られませんでした。
回答してくれた皆様ありがとうございました。

前記スレにもある通り、取締役解任まではA型だったとしても、アップル復帰の頃にはAB型に進化していたんじゃないかと勝手に類推しております。

優れたマーケターとして、自らの不満足を解決できるパッケージングを施したプロダクトを企画し、さらにそれを同じ不満足層に限定供給していくSCMを展開することでアップルのブランドを育ててきたわけですが、その直観的な活動の妨げとなるのは市場ではなく取締役会であることを知った時、

「事件は現場で起きているんじゃない!会議室で起きているんだ!」

と絶叫したという話しは、、、どこでも聞いたことがありませんが。

単なるコンセプターでもクリエイターでもなく、世界有数の株式時価総額を誇る企業のCEOとして君臨したその姿は、世界有数のブランドの多くが『同族企業』であることを知った人間だけが持つ『オーナーシップとリーダーシップの両立』だったのではないかと考える次第です。

みんなから選ばれたCEOなんかクソくらえ!

真のオーナーシップが持てるのはオーナーだけだ!

これを言い換えると『独裁組織づくり(いい意味で)』になるわけです。。。


退屈な奴ほど言葉の上だけ「クレイジー」を珍重しようとする。身の回りにいると尊重しないくせに: やまもといちろうBLOG(ブログ)
好きだったから喪に服すのは全く構わないが、何日も経ってまだジョブズジョブズ言ってるやつはご遺族か誰かか。いい加減、他人のことは放っておいて、自分自身の目の前にある道をちゃんと歩けと言いたい。


以上

2011-10-09

【転載】「実名制SNS」というファンタジーに逃避するのがクールジャパンなのか?

※ブログ開設前のFacebookノートからの転載です。



Facebookでウォッチしてる米国系のファンページ(公式ページではなくファンによる勝手ページ)で匿名・偽名っぽいアカウントからの熱い書き込みを見る度に、「あぁ、ファン・マーケティングの土壌ができあがっている市場は羨ましいなぁ」と勝手に羨望してしまうわたしがいます。

というのも、SNSの分類として「登録制」と「招待制」があることは知ってましたが、Facebookジャパンのプロモーションが本格化した今年ぐらいから「実名制」というカテゴリーが加わったようで気持ち悪いと感じているわけです。

この「実名制」という"新しい"概念を提唱される方々がやり玉に挙げる「匿名制」のSNSとしてmixi・GREEのような日本のSNSあるいはTwitterがあるわけですが、商業ベースのSNSの規約なりで「匿名じゃなければ強制退会」などと謳ってるところを見たことがある人はまずいないんじゃないでしょうか?

このように「実名制」が喧伝される状況について不審に思っていることの一つが「誰得?」という見方でして、少ない知見で考えれば公安部門と名簿業者ぐらいしか思いつかないものですから、「ファンタジー(あるいはレジェンド)」と勝手に位置付けている次第です。

健全な精神は実名制SNSに宿る

実名のクチコミだから信頼されやすい

。。。。。

ぜひmixiページにはローカルなところで盛り上がっていただきたいところです。

【参考】Google トレンド: 実名

2011-10-06

【転載】同じ iPhone 4S でも、ソフトバンクモバイルとauとでは通信速度に差があるって何?

※ブログ開設前のFacebookノートからの転載です。



Facebookのニュースフィードにあった知人の投稿を見かけたついでに、まったく無知な我が子らに対してざっくりとドヤ顔で説明できるよう自分の理解を整理しつつ、父親の威厳を確立するためにも、誤り・過不足、あるいは言い換えた方がわかりやすいよ的なご指摘・ご助言賜れれば幸います。

■結論
ネットにアクセスするたびにスピード測ってるような暇人以外は、気にする必要のない話しってことでいいんじゃないでしょうか?

そもそもが規格上の理論値のことであって、例えば東京・銀座と新潟・苗場などのように、場所およびその時々の混雑具合によって常に優劣が逆転する可能性の高い話しでしょうから、どうしても気になる人はどこかのメディアで比較テストが公開されてから参考にされればよいでしょう。

さらに、東京圏ではムダにスマホユーザーが増えてしまったことで3Gのトラフィックがパッツンパッツンになってるわけですから、理論値と実測値の差を見て「デマだった!」って騒ぐ人が増えることを願ってやみません。

【参考】子供向けではないですが、とりあえずこの記事見ておくといいかな?>iPhone 4S、ソフトバンクモバイル版がau版より高速?孫社長がTwitterでコメント - CNET Japan


以下、前提となりそうな知識について余談です。

▼無線通信における『世代』の話し
これが前提になると思うんだけど、まず現在は 3.5G から 4G への「バージョンアップ途上」にあります。
※ドコモユーザー向けにざっくり言うと、『mova』ってのが 2G で『FOMA』が 3G って感じです。

▼無線通信の『規格』の話し
ドコモがmovaからFOMAに移行した頃、auの宣伝では『CDMA2000』って書いてあったの覚えてますか?
この『CDMA2000』ってのがauの採用した規格であり、日本ではもう一つ、ドコモおよびソフトバンクモバイルが採用している『W-CDMA』って規格があります。

▼通信速度に差が出るのは『規格』だけなのか?
孫さんのツイートは規格の上での話しなので、ここで不当表示の疑義が生じるところなのかもしれません。
あと、「それなら、同じ規格のドコモが iPhone 4S を取り扱った場合は、ソフトバンクモバイルと同じ通信速度になるの?」って話しがありますが、規格に基づいて各キャリアが構築した『設備』にも差はありますから、同一規格でも同一速度とはならないのでしょうね。