2011-10-28

○○○○○○を辞めました(追記あり)

上場企業や著名企業を退職して新しいフィールドに歩を進めた一部ブロガーたちの間でブームらしいのが『○○○を辞めました』シリーズ。
※ご興味ある方は[を辞めました]でググってみてください。

2011-11-06追記:まとまってましたw
「退職しました。」系エントリーに学びが多い件

当ブログを開設して「1本目の記事テーマ募集」とつぶやいてみたら、案の定というかブーメラン・ネタとしてリクエストが入ってしまいました。

地球と飛行機 - 写真素材
(c) @yume写真素材 PIXTA


ただ、私の場合はまだまだやりたかったことがてんこ盛りという途上で生じた「事業売却」というイベントがトリガーなので、新しいフィールドでやりたいことだとかそのための準備などもしていなかったわけですからオモシロ・ネタなど書きようもないので先にごめんなさいしておきます。


以下、正式には10月末日付けでの退職ではありますが、現職で学んだことや得られたことなどを3つにまとめて振り返っておきます。

1.広告モデルから物販モデルへの回帰を目の当たりに
2.中国・アジア経済圏から日本の強みと弱みを見る視点
3.業界活動やアライアンス推進の面白さと重要さ



■広告モデルから物販モデルへの回帰を目の当たりにさせていただきました。


2008年9月のリーマン・ショック直後から丸3年間勤めた現職ではEC・ネット通販システムという単一プロダクトを提供していました。

インターネットベンチャーにおける広告モデルのスタートアップが軒並み頓挫し、アプリやゲームなどの課金モデルに移行する中、物販モデルへの回帰あるいは一般事業会社による参入・進化が加速した期間でもありました。

そんな流れを感じて、創業時から空白だった企業ミッションとして『IT・インターネットを活用した“流通革新”への貢献』(言い換えればECサイト構築パッケージ&サービスの提供)を2009年に定義し、事業ビジョン・ゴールとして『アジアNo.1のECサイト構築ベンダー』なども明文化しました。


■中国・アジア経済圏から日本の強みと弱みを見る視点が得られました。


事業のゴール設定は本当に悩みましたが、韓国のプロダクトを日本に持ち込んでの創業・設立が2006年、中国のパートナーと合弁で深センに現地法人が立ち上がったのが2007年という歴史に魅力を感じて参画した経緯を思い出し、社内から「大ぼら吹き!」という揶揄を受けながらも『アジアNo.1』としました。

といっても、個人ミッションとしては現地法人の実務に直接関与することはなく、また、中国はおろかアジアに赴いた経験もありませんでしたから、まずは不明瞭かつ政治・信条的に歪曲された情報が流通しがちな中国について、生情報の流通を促進するための“場”として、『中国ECフォーラム』という勉強会を立ち上げました。

別途類似する社団法人が立ち上がったのでリアルな勉強会自体は解消しましたが、中国のEC・インターネット・流通市場に関する日本語のニュースを収集・咀嚼・発信し続けていることで、海外の市場を特別視も軽視もせず、目の前にある市場として見る視点・視座を得られたことを本当に有難く思っています。

・私が物心ついた80年代を思い出させてくれるような消費市場の活気と高度成長の危うさ
・当時はなかったIT・インターネット・ケータイの圧倒的な存在価値
・特に広告・セールスプロモーション・ダイレクトマーケティングの分野は日本よりもアメリカ的

大きくはこの3つのカテゴリーで知見が得られ、翻って見た時の日本市場にもまだまだ進化・発展の余地があることを気づかせてもらいました。

情報配信は引続き個人タスクで継続しますので、ご興味ある方はぜひフォローしてみてください。

中国・アジアECフォーラム|Twitter ※Facebookページへのリンクもあり


■業界活動やアライアンス推進の面白さと重要さを改めて再認識しました。


事業会社の中でマーケティングをミッションとして製品・サービス開発に携わる以上外せないのが業界活動とアライアンス推進ですが、前記「中国ECフォーラム」の立上げをトリガーにしてセールス部隊と協働することができました。

事業売却に至ったのもこのミッションから生まれたご縁であったことを考えれば、自身最大の成果と言えるかもしれませんね。

引続き情報収集・交換させていただいている“場”がいくつかありますのでご紹介しておきます。

リードナーチャリング勉強会

セミナー担当者の集う会

グローバルマーケティング研究会

ローカリゼーション・マップ


■最後に


事業売却による退職を開示できるようになったのは9月20日ごろでしたが、メールでのお知らせと共にFacebookやGoogle+のプロフィール更新に対して想像以上のレスポンスをいただきました。

改めて御礼申し上げます。

遠い分野になることはないであろう新しいフィールドで、いただいたコメントやご縁にお応えできるよう精進してまいります。