2009-12-05

【転載】中国リスクなんてない!?

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。

現在準備中の「(仮称)中国ECフォーラム」に関連して、打合せの機会を持たせていただいた日経BP社さんから、見本誌をいただきました。

日経ビジネス2009年11月30日号『中国、独り勝ちの代償~格差市場でつかむ日本の勝機~』
日経ビジネス2009年11月30日号『中国、独り勝ちの代償~格差市場でつかむ日本の勝機~』
きしむ“底上げ”経済
暴れ始めた3つの歪み 調和か成長で2派対立
2012年、「ポスト胡錦濤」の行方 “矛盾”で儲ける
内需拡大路線を勝ち抜く条件とは 識者が語る 転換の行方
内政
エズラ・ボーゲル [米ハーバード大学名誉教授]
外交
ハリー・ハーディング [米バージニア大学バッテンスクール学部長]
経済
関 志雄 [野村資本市場研究所シニアフェロー]
経営
宋 文洲 [ソフトブレーン創業者]

↑こちらの宋文洲氏の記事・P.41の見出しが「中国リスクなんてない」です。

記事になったインタビューが、『日経ビジネスオンライン』に掲載されていますので、一部引用して紹介させていただきます。

―― 伸びる中国市場でいかに収益を伸ばすか。景気低迷や高齢化社会の進展で国内市場の縮小が見込まれる日本企業にとっては重要な課題です。一方で、中国では外国企業に対する規制が厳しいとか、知的財産が守られないとか、様々なリスクがあります・・・

 あのね、そういう「中国には特有のリスクがある」みたいな話、僕は適当ではないと思っているんです。僕はあるIT(情報技術)系企業のアドバイザーにもなっていましたが、その会社は不思議なほど儲からない。うまく行かないと必ず中国のせいにするんですよ。あれがダメだ。これがダメだとね。

 でもそれは負け犬の言い訳でしかありません。同じ土俵で戦っているはずの米IBMはなぜ儲かっているんでしょうか。儲かっていないのはやり方が間違っているからですよ。リスクは外部にあるんじゃない。内部に潜んでいるんです。

 中国は自国企業を優遇しているという話だって、ある意味では当たり前ではないですか。日本だって米国だって、自国産業を保護するような政策はあります。中国人からすれば「あなたたちのために中国は経済成長しているのではない」というのが、偽らざる心境でしょう。

どこの国にもリスクはあり、同時に成長の余地はある


おっしゃる通りだと思います。

戦争・紛争・疫病など、一民間企業の力では抗いようのないリスクを別にすれば、アメリカにもヨーロッパにも、さらには日本国内にも規制やリスクはゴロゴロ転がっているのではないでしょうか?


◆石橋を叩いて渡らない
これも一つの選択ですね。


◆石橋を壊して鉄橋を作ってから渡る
現代のスピード感では現実味が。。。w


ここで、「リスク」だけにとらわれるのではなく「機会」を見極めるヒントとして、宋さんの記事のお隣り・関志雄氏の記事から引用します。


日経ビジネス2009年11月30日号「ルイス転換点」「中国リスクなんてない」
広東省では「ルイス転換点」
 軽工業から重工業化、さらには脱工業化に伴う変化も見られます。キーワードは「ルイス転換点」ですい。工業化の過程では、農業部門の余剰労働力が工業部門に吸収されていきます。
 この工業化の流れの中では、ある時点で農業部門の余剰労働力が底を突き、工業部門で完全雇用が達成されます。これがルイス転換点です。転換点を通過した以降は、雇用の需給が逼迫し、賃金の上昇が始まります。

この「賃金上昇」は日本の製造業にとってはリスクかもしれませんが、EC・ネット通販を含む小売・サービス業にとっては「顧客の所得向上」という機会になります。

その分、欧米や韓国など日本以外の国々との販売競争も激しくなるわけですが、それは日本国内でも変わりません。

二番底が不安視され、景気の先行きに明るさが見いだせない現状であればなおさら、日本国内のリスクも無視できない状況にあります。


ドバイ危機は原油購入機会 中国 - goo ニュース


このニュースのように、バイタリティに溢れどんどん先を行く中国

最後に、日経ビジネス・P.25に掲載されていたグラフを紹介しておきます。


2010年の世界経済の成長に占める各国・地域の貢献度シェア
2010年の世界経済の成長に占める各国・地域の貢献シェア

BRICs、強いですねぇ


参考 ルイスの転換点 - Wikipedia
ルイスの転換点とは、工業化の過程で農業部門の余剰労働力が底をつくこと。

イギリスの経済学者、アーサー・ルイスによって提唱された概念。

工業化前の社会においては農業部門が余剰労働力を抱えている。工業化が始まると、農業部門から工業部門へ余剰労働力の移転が始まる。工業化が順調に進展した場合、農業部門の余剰労働力は底をつき、工業部門により農業部門から雇用が奪われる状態となる。この底を突いた時点がルイスの転換点である。

ルイスの転換点以降は、雇用需給が締まるため、賃金率の上昇が起きる。労働力の不足(人手不足)状態となるため、経済成長のプロセスにおける重要な転換点となる。

2009-11-21

【転載】【サーチナ】中国人のインターネットショッピング動向調査2009年11月(追記あり)

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



中国・アジア関連のビジネス・経済ニュースを提供してくれている『サーチナ』に、『サーチナ総研』実施の「中国人のインターネットショッピング動向調査2009年11月」に関するレポートが掲載されてました。

中国のEC・ネット通販市場に関する情報として保存版になるレポートだと思いますので、現在掲載されている3本の記事から一部分ずつ引用紹介させていただきつつ、続報があるようでしたら追記していくようにいたします。


中国EC:1億2000万人にどのように販売するか?(2009/11/18)
 中国のインターネット利用者は3億6000万人(09年9月末時点)となり、日本の総人口の3倍近くに達し、中国における普及率も25%を超えたとされる。この中で、オンラインショッピングを利用するユーザー数は1億2000万人(09年6月末時点)で、販売高は年間1320億元(約1兆8000億円)、中国の社会消費財小売総額の約1%を占めているといわれる。

(中略)

非オンラインショッピングユーザーに対しても調査を実施、いわば中国の全体平均でいまだオンラインショッピングをしないという70%のネットユーザー層の実態把握にも努めた。「日本製」に対する訴求度合いも各種切り口から調査している。


中国EC:高収入層は「ネットで買い物」が当たり前に(2009/11/19)
 収入別で回答を見てみると、月収1999元以下の層だと「0回」との回答が10%を超える。一方で、月収8000元以上の層だと「0回」はわずかに0.6%、ほとんどの人がオンラインショッピングを行っていることになる。


中国EC:決済・物流は心配なしも、「実物見ないと」(2009/11/20)
 決済や、商品輸送や送料に対する懸念は思いのほか大きくないのが分かる。従来言われてきた、中国における社会信用問題、物流問題はすでに大きな課題とはなってないようだ。問題は、やはり実物を見ること、商品を手にとって見ることができない、返品がしづらい、などオンラインショッピングそのもののネックに集中している。


中国EC:“高額ショッピング感覚”1回当たり数千円(2009/11/24) (追記)
 収入が多ければ多いほど、オンラインショッピングで使う金額も大きくなり、収入が多ければ多いほど、オンラインショッピングの頻度も多くなる。頻度が多くなればなるほど、オンラインショッピングで使う金額もやはり大きくなっている。


中国EC:成功の要諦は、SEO-検索エンジン対策(2009/11/25) (追記)
 収入が多くなればなるほど、オンラインショッピングの頻度が多くなればなるほど、オンラインショッピングにおける検索エンジン活用を重視する傾向も明らかになった。たとえば、月収8000元の人だけで見てみると、「検索エンジンで商品名を検索」(61.5%)、「検索エンジンで店舗名・会社名を検索」(47.2%)、「検索エンジンで商品に関するキーワードで検索して」(44.1%)という割合と順位になり、全体平均と比べて若干の変動が見られる。


中国EC:圧倒的な「淘宝網」、初心者であればあるほど(2009/11/26) (追記)
 中国のネットユーザーに、「この1年で利用したショッピングサイト・モール」について聞いたところ(複数回答)、「淘宝網(タオバオ、アリババ(01688)系)」が最も多く、実に90%を超えた。次いで多くなったのが「当当網(ダンダン・ドットコム)」で37.4%、「卓越亜馬遜網(JOYO,アマゾン中国)」、「拍拍網(パイパイ・ドットコム)」がそれぞれ24%程度であり、寡占状態とされる中国オンラインショッピングだが、実態は独占に近い形態であることが浮き彫りにされた。


中国EC:ネット購入の利用頻度「増えた」が75%強に(2009/11/27) (追記)
 もともとオンラインショッピングの頻度も多く、1度に使うお金も大きい中間・富裕層で、急速にオンラインショッピングが浸透していることが分かるとともに、潜在的な中間・富裕層の間でも、彼らの収入の高まりとともに、オンラインショッピング人口が増大し、回転率もますます高まることが予想されるデータだといえる。


中国EC:サイトへのストレス「商品の詳細な説明を!」(2009/11/30) (追記)
サイトのデザインやレイアウトはもちろんだが、中国オンラインショッピングユーザーがより詳細な商品情報、購入者のレコメントを強く要望している点は非常に参考になりそうだ。


中国EC:「注文直前で取引を中止する」のはどんな時?(2009/12/01) (追記)
オンラインショッピングの頻度ごとで見てみると、全体平均と比べ、「送料、手数料などの諸経費が高かった」「信用ない運営会社で不安になった」「支払い方法、注文の仕方などに柔軟さがなかった」という順位や数値に大きな変動が見られなかった。


中国EC:購入するのは、基礎化粧品や携帯プリペイド(2009/12/03) (追記)
全体平均で「基礎化粧品」は39.2%。女性だけでは53%。男性でも28%程度に達しているが、男性用化粧品のほか、家族に頼まれての購入などもありそうだ。男性で最も多くなったのは「携帯電話プリペイドカード」。全体平均が37.7%に対して、男性だけの回答では41.6%。


中国EC:浸透するファッション製品の買い物、対策は?(2009/12/04) (追記)
「書籍」が上位に位置しているのは順当なところとして、「靴」「女性用ブランドファッション」「バック」「男性用ブランドファッション」などファッション関係が上位を占めているのも特徴。これら商品は特に実物をしっかりと確認する必要があるものと考えられ、そうした意味では中国の商習慣上の衝突をクリアし、オンラインショッピングにおいて浸透してきている結果といえる。


中国EC:「“日本製”に購入意欲」高収入層で顕著に(2009/12/10)(追記)
オンラインショッピングに、日本製、日本ブランドが強みとなる層が確実に存在することは明らか。特に収入が多くなればなるほど、日本製、日本ブランドに対する訴求効果が高くなる。日本の事業者にとっては、中国のオンラインショッピング攻略において、最もターゲットにしたい高収入層に対して、効果的に仕掛けることができる可能性が広がることを意味する調査結果といえそうだ。


中国EC:買いたい「日本製」は、デジタル・化粧品・ファッション(2009/12/11)(追記)
日本といえば、アニメ・漫画などを連想する中国人が急増していることは従来伝えられてきたが、今回の調査結果を通じて、関連商品がオンラインショッピングの対象としても捉えられ始めていることが明らかになった。中国では日本のアニメや漫画の海賊版が横行していることが知られているが、海賊版に対する感情的抵抗が、富裕層や、豊かさの中で育った若い世代を中心に広まっているともされ、正規版を手に入れたいというニーズが確実に芽生えているといえそうだ。


中国EC:「『日本製』ということでは購入しない」層は?(2009/12/14)(追記)
中国のネットユーザーに、「オンラインショッピングで、どのジャンル・商品の“日本製”を買いたいと思うか?」について聞き(複数回答)、いずれも該当しない、「『日本製』ということで購入はしないと思う(これだけ単一回答)」で、全体平均が11.2%となった。1割以上は、“日本”にプレミアを感じない層が存在していることになる。


サーチナ、中国EC消費者調査(09年11月)の結果を公表
-1億2000万人のネットショッピングユーザーの実態とは?-
(追記)
 総合ポータルサイト「サーチナ」(本社:東京都中央区)は、11月に行った中国人のオンラインショッピング(B to C)動向の調査結果を一部公開中です。調査結果は今後、約1カ月に渡って公開していきます。

中国のインターネット利用者は3億6000万人(09年9月末時点)となり、日本の総人口の3倍近くに達し、中国における普及率も25%を超えたとされます。この中で、オンラインショッピングを利用するユーザー数は1億2000万人(09年6月末時点)、販売高は年間1320億元(約1兆8000億円)、中国の社会消費財小売総額の約1%を占めているといわれます。

日本のオンラインショッピング市場と同規模かそれを上回る市場がもう一つ隣国に「すでにある」、しかもその市場は急成長を続けている、というこの大きな魅力は、税関、発送などの問題は抱えているものの、日本のオンライン店舗にとって、すでに無視できないマーケティング対象になってきています。


▼ウェブアークの中国関連サービスはこちら

中国のEC・ネット通販市場に進出しませんか?

JPTao.com - 中国市場向けEC・ネット通販モール

jptao.com-中国市場向けEC (jptao) on Twitter

2009-11-15

【転載】中国など海外進出を成功させるキーワード「4S」

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



12日(木)に『中国進出』テーマのセミナーに参加してみて、先日の『ブランディング』と同様、中国など海外への進出を成功させるには、日常の延長線上では見失いがちな本質的なところにヒントがありそうです。


▼Simple:シンプル
「単純さ」や「わかりやすさ」
国境や言語、文化や風土を飛び越えてビジネス展開する以上、「そんなことは常識でしょう?」という常識(?)は通用しませんよね。
進出先のパートナーや顧客にとって、「製品・サービス」が生みだす価値やその提供方法がわかりやすいものかどうか、常にチェックしておく必要があるのではないでしょうか。


▼Straight:ストレート
取組む姿勢の「真っ直ぐさ」や「正直さ」
中国で「粉ミルク汚染」が問題になってから1年が過ぎ、日本と同様かそれ以上に安心・安全やCSRが注目されています。
送り届ける商品や関連情報だけでなく、販売後の顧客サポートのステップにおいても、「正直・誠実」という日本文化の美徳を海外に広めていきたいものです。


▼Speed:スピード
意思決定から実行に至る「素早さ」や「スピード感」
中国市場に注目しているのは日本企業だけではなく、内資・欧州・米国・韓国の企業らと消費者の可処分所得を奪い合うことになります。
そんな競争環境では、スピード感の無さは命取りになるのでしょう。


▼Strong:ストロング
「堂々と元気に!」
今回のセミナーで一番印象に残ったのがこのキーワードかもしれません。
言い換えるなら、自信に裏付けられた「力強さ」や「押し出し」
ここが最も日本人の不得手なキーワードかもしれませんね。


この「4S」は、日本国内のビジネスでも重要なところは変わらないのでしょうけど、特に中国など海外進出の際には強く意識しておきたいキーワードではないでしょうか?


以下、『Twitterに投稿した聴講メモ』など掲載しておきます。


講師がアップされたセミナー動画はこちらに → 【動画】東京セミナー

小谷 学の中国ビジネスセミナー
■日時 2009年11月12日 午後2時~午後5時(14:00~17:00)
■場所 東京上野駅 徒歩3分
住所 東京都台東区上野2-14-22 明治安田生命上野公園ビルB1F (第二会議室)
■ セミナーの内容 
『上海進出方法 会社登記 及び 中国法人の運営の基本』
『中国貿易の基本的ルール 輸出入の方法について』
『中国のインターネット事情とネットを使った企業マッチングについて』
『タックスへイブン香港法人の活用方法 三国間貿易について』


中国ビジネスセミナーなう #china_biz
posted at 14:31:56



#china_biz なぜ中国で会社登記しなければならないのか?領収書を発行できるのは法人だから。個人事業は不可。香港も外国だから香港企業は中国で有効な領収書を発行できない
posted at 14:35:35



#china_biz 登記に必要なものは日本の謄本や決算資料。個人もパスポートなどで代用可能だが、上海は実務経験を証明させるなど個人による会社登記を絞りだした
posted at 14:40:56



#china_biz これまでの外資優遇は細る見込み。特区外資15%→一律25%←内資33%
posted at 14:43:34

税制の話し。


#china_biz 登記に必要な書類。公証(謄本)。資本信用証明(残高証明)。登記住所は居住用物件は不可。他者が登記していたら不可。実地審査もあるので注意
posted at 14:48:58



#china_biz 社名は所在地と事業内容を表す「上海“固有名詞”“事業内容”有限公司」事業内容は厳密に設定。○○実業のような曖昧なものは不可となることも
posted at 14:53:24



#china_biz 提出先。対外経済委員会→工商局→営業許可証→銀行口座開設→税務登記(領収書発行許可)
posted at 14:56:46



#china_biz 資本金。外資向け最低額はあっても、審査の際に不足を指摘されたら増額しなければならない。内資で設立した場合、外国人の就労ビザがおりないことがあるので注意
posted at 15:00:59



#china_biz 資本金の投下時期。設立後3ヶ月以内に50%以上、その後9ヶ月以内に残額が必要
posted at 15:05:19

参考: 【JETRO】中国で会社設立申請をするために提出する登記簿謄本の認証について


#china_biz 第2部は中国貿易
posted at 15:20:17

中国で製造して日本に輸入するケースがメインでした。


#china_biz 中国でビジネス=商売するのにハードルが低いのが貿易。価格差・物価差で利益を得るのが流通業
posted at 15:24:45



#china_biz 【所感】中国ビジネスの負け組に足りないのは、シンプル・ストレート・ストロングか?カントリーリスクがどうとかウジウジ言ってると、ナメられる上にイジメられるらしいw
posted at 15:31:13

この所感が本記事のタイトルにつながっています。


#china_biz 貿易の3要素。商品・貿易実務・国際物流
posted at 15:34:22

「決済」は貿易実務に含まれているようです。


#china_biz 商品はつくるなり仕入れるなり自分で用意。中国のサプライヤーを探すならアリババがあるし、中国の100円ショップもリアルな商品発掘の場
posted at 15:41:16



#china_biz 中国の貿易実務も有資格者が必要。講師の本業。
posted at 15:49:52



#china_biz 「中国でダマされた」と嘆く人の多くは、貿易・決済の「ローカル・ルール」を知らずにはじめた人
posted at 16:03:53

これ、所感です。w


#china_biz 貿易用語、懐かしい。FOB、C&F、CIF
posted at 16:11:44

参考: 貿易用語

#china_biz 中国でのバイヤー探し。展示会が手っ取り早い
posted at 16:39:17

ウェブアークの中国市場向けECモール『JPTao.com』は、中国消費者向けではありますが、中国の事業者からも「仕入れたい」という問合せが少なからずありますので、日本企業の中国進出を後押しするバイヤー探しという役割を強化していきたいところです。


#china_biz 講師の取引先から体験談 > 床暖房の輸出。バイヤーを見つけてから一週間で900セット
posted at 16:42:14

このスピード感ですね。


#china_biz 講師の取引先から体験談 > アリババジャパン。オンライン+リアルのサポートを拡充中
posted at 16:43:55

外部のコンサルタントさんでした。


#china_biz 講師の取引先から体験談 > 飲食店コンサルタント。内装投資の5分の1規格を展開中
posted at 16:45:50



#china_biz 名刺交換タイムで終了。ありがとうございました。
posted at 16:50:43

2009-11-10

【転載】海外進出に必須となる『ブランディング』のポイントとは #china_brand

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



ウェブアークの中国市場向けECモール『JPTao.com』の出店社を、「日本の消費者に認められた商品をお持ちの企業」に限定させていただいている理由は、それ自体が中国の消費者に信用・信頼していただくためのスタートライン、すなわち「ブランド価値の起点」と考えるからです。


昨日開催された下記セミナーでは、日本企業がグローバルビジネスを展開する上で最も不得手と言われる『ブランディング』について、多くの情報をいただき課題認識を新たにしましたので、当ブログで共有させていただきます。


なぜ、日本企業のブランディングは、中国市場で上手くいかないのか?
~世界最大規模のブランド調査BAVで読み解くブランディング成功のポイント~

日時:2009年11月9日(月)13:00~15:50
会場:世界貿易センタービルディング38階
参加定員:150名
主催:電通ヤング・アンド・ルビカム(株)
当日スケジュール:
1)「グローバルにおける日本ブランドの課題」
  中央大学ビジネススクール教授 田中洋氏
2)「BAVが示唆するブランディング成功のポイント」
  電通ヤング・アンド・ルビカム(株)
  マーケティング室長 矢井宏長
3)「ブランディング:中国と日本の違い」
  中国経済誌「経済」主筆 陳言氏
4)「中国における資生堂ブランドマーケティング」
  (株)資生堂 中国事業部
  マーケティング開発部次長 太田正人氏
5)「ディスカッション&まとめ」


例によって『Twitter』の聴講メモは後述させていただくとして、聴講内容に自身の認識をプラスして、下記3つのポイントにまとめてみました。


▼進出先の市場で「確固たる地位を築く」という“意志”を持つ
今いる日本市場では、日常の延長線上でビジネスを展開できていたかもしれませんが、言語や習慣、文化・風土の異なる海外では本当にゼロからのスタートになるわけですから、うまくいかなくて当たり前ですよね。

それでなお取り組もうとするわけですから、日本で創業・起業するよりも強固な意志を、関係する組織全体が共有できていないといけないのではないでしょうか?


▼経営トップ自らがその“意志”を体現したビジョンの「発信媒体」になる
進出先の顧客から見た時に、「はじめまして」のご挨拶をどんな立場の人が発信すればよいでしょう?

日本文化の“礼儀”としては、その国で事業展開する上での総責任者=経営トップ自らの行動や言動で発信した方が効果的ではないでしょうか?


▼より具体的なメッセージを、ターゲットに適したメディアやクリエイティブに落とし込んでお届けする
いわゆるブランディングやマーケティング、セールス・プロモーションになるわけですが、今回のセミナーで紹介されていた『海外でのブランド調査』などを活用しつつも、事業ビジョンが明確であれば具体的なアクションに落とし込みやすいはずです。

ただし、進出先でブランディングやマーケティングを展開する際のパートナー選定は慎重に。。。w


セミナーでも、資生堂のトップが中国国内を飛び回る逸話を聴かせていただきましたが、わかりやすいイメージは、日産自動車の『カルロス・ゴーン社長』ではないでしょうか?

来日当初は「ガイジン社長」という物珍しさもあって多くのマスコミに登場し、その後も継続して、決算や事業計画、新車の発表の際などに経営者自らが公開の場で語るスタイルを見せてくれました。

我々も海外に行けば「ガイジン」ですから、見習えるところはどんどんマネして取り入れていきたいものです。


参考: ブランド - Wikipedia
ブランド(英: brand)は、ある財・サービスを、他の同カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念。当該財サービス(それらに関してのあらゆる情報発信点を含む)と消費者の接触点(タッチポイントまたはコンタクトポイント)で接する当該財サービスのあらゆる角度からの情報と、それらを伝達するメディア特性、消費者の経験、意思思想なども加味され、結果として消費者の中で当該財サービスに対して出来上がるイメージ総体。


参考: ブランディング とは | マーケティング用語集 | ミツエーリンクス
ブランディングとは、企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動を指します。『戦略的ブランド・マネジメント』の著者ケビン・レーン・ケラーによれば、「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること」と定義されます。このことはブランドの法的所有者は企業であっても、実際にブランドの価値は、個々の消費者の頭・こころの中に所有されていることを示していると言えます。


参考: 中国ブランド名辞典 ← 中国語表記、お役立ちです。


参考: 世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:世界で勝つ日本企業の中国攻略法 (1/3) - ITmedia エンタープライズ
 中国における成功企業として有名な資生堂も、現地の人々の嗜好を理解した上で、コストを抑えた中国専用ブランド「オプレ」を大ヒットさせている上に、日本を旅行で訪れた中国人女性が非常に高額な資生堂商品を買い込むという循環を生み出した。


参考: 日本の電機が韓国勢に完敗した理由:日経ビジネスオンライン
韓国勢はモノ作りが製造業ではなく、お客様に対して特定の付加価値を生み出す作業だと考えている。付加価値を商品という形にして、どうやってお客様に届けていくのかという一連のプロセスで差があります。


以下、セミナーの聴講メモです。


貿易センタービルなう "なぜ、日本企業のブランディングは、中国市場で上手くいかないのか?" http://bit.ly/3uZNpK #china_brand
posted at 13:03:45

中国ブランディングセミナー 中国ブランディングセミナー


#china_brand 1)「グローバルにおける日本ブランドの課題」中央大学教授 田中洋氏
posted at 13:06:29

参考: 田中洋オフィシャルサイト


#china_brand 田中洋氏 > 英語タイトル「JPAN BRAND IN CRISIS: ENGAGEMENT IN GLOBAL BATTLEGROUND」は、グローバルでの戦い方について
posted at 13:08:53

「エンゲージメント」には「交戦」という意味もあったんですね。


#china_brand 田中洋氏 > グローバル化におけるブランド課題。日本企業特有の問題?なぜうまく解決できないのか?どうすれば解決できるのか?
posted at 13:11:13



#china_brand 田中洋氏 > 国内市場の成熟=グローバル化を強いられる。スタッフのグローバル化、顧客のグローバル化、ブランドのグローバル化
posted at 13:13:33



#china_brand 田中洋氏 > 米・オグリビーの問題提起。「私は君を知らない。君は誰なんだ?」
posted at 13:15:25

参考: Ogilvy


#china_brand 田中洋氏 > アイデンティティがはっきりしない → 「顔」が見えない → 信用が得られない。国別のディーラー網ではイメージが異なっていく。自動車、家電などが経験したギャップ
posted at 13:18:44



#china_brand 田中洋氏 > 実際の問題。魅力を伝えることができない、コンサルタントや取引先の言うがまま。日本企業とだけ付き合う結果に。。。
posted at 13:20:22



#china_brand 田中洋氏 > なぜアイデンティティをつくれないのか?日本では確立済みで、マーケティングやブランディングの経験に乏しい。トップの理解、知識と経験の欠如
posted at 13:23:56



#china_brand 田中洋氏 > まずはブランディング経験を積む。例)日産はカルロス・ゴーン氏=経験者を迎えた。
posted at 13:25:34



#china_brand 田中洋氏 > 明快なポジショニングをつくる。リサーチとメジャーメントによってファクトベースで議論する。KPIを策定する
posted at 13:26:47



#china_brand 田中洋氏 > HSBCが英国での顧客体験に関するリサーチでトップに立った事例
posted at 13:29:36



#china_brand 田中洋氏 > IBM「Smarter Planet」。Samsung「スマートフォン」 ← 映画「マトリックス」で使われてましたね
posted at 13:30:55



#china_brand 田中洋氏 > 横河電機は欧米で、「プロダクトはよいが、マーケティングが弱く、付き合いにくい企業」という評価を受け、「Vigilance - Yokogawa 」というメッセージを開発して改善した
posted at 13:34:14

BtoBであってもブランディングの大切さは変わらない。


#china_brand 2)「ブランド調査BAVが示唆するブランディング成功のポイント」 電通Y&R 矢井氏
posted at 13:35:50



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > BAV(BrandAsset Valuator)とは http://bit.ly/1T32tR 中国では'93年から7回の調査を8都市で実施済み。北京、上海、広州、瀋陽、福州、南京、成都、武漢
posted at 13:41:16



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > ブランド診断の4つの柱。DIFFERENTIATION, RELEVANCE, ESTEEM, KNOWLEDGE
posted at 13:42:41



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 4つの柱の関係。○"D" > "R" ×"D" < "R"。○"E" > "K" ×"E" < "K"。
posted at 13:46:05



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 4つの柱がすべて高い=パワーブランドと言える。勢いのあるブランドは前側に、衰退傾向のブランドは後ろ側に向けて高くなっていく
posted at 13:48:20

柱=ピラーと呼ぶそうですが、とってもわかりやすかったです。


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 4つの柱事例(2007調査)。UNIQLO、Nintendo、YouTube、IKEA、IBM、LEXUS、コナカ、サントリーOLD
posted at 13:49:48



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 4つの柱。中国の8ブランドも紹介
posted at 13:50:39



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > ブランド診断の方法。D+R=Brand Strength(成長余力)。E+K=Brand Stature(現状)で、ポートフォリオ管理する ← PPMのようですね
posted at 13:54:53

2軸・4象限のマトリックス


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 日中のポートフォリオを紹介
posted at 13:56:25



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > ブランドの成長余力は利益向上に貢献する ← 投資対象先の選定にも使える?
posted at 13:59:10

金融・投資のシーンでも使えそうですよね。


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 中国における日本ブランドの現状。欧米日ともに成長余力は下がっていて、中国内資と韓国は安定
posted at 14:01:38

グローバル市場における韓国企業のブランディングは、日本の上を行ってますよね?


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 個別では、自動車は強い。ビールはサントリー。白物家電は中国・韓国、韓国はLGがパワーブランド化。黒物家電は日中韓が互角。アパレル・食品・日用品は弱い。コスメは欧米系が強いが資生堂・花王が健闘。
posted at 14:06:18



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > Differentiationトップ20。中国では圧倒的な差別化が必要。特徴は、Vision, Invention, Dynamism ← VとDはスグ取り組めそうですね
posted at 14:10:31

ビジョンであったりトップが先導するダイナミズムが大事なんだと思うのです。


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > Relevanceトップ20。特徴は、品質・値頃感・顧客サービス
posted at 14:12:35



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > Esteemトップ20。中国はCSRが重要なファクター。 ← 社会主義=消費者保護+社会貢献が徹底していますね
posted at 14:14:54

ビジョンあってこそのCSR。


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > Brand Strengthトップ20。優勝劣敗や変化のスピードが早く、振れ幅も大きい ← 中小が参入しやすいとも言えそうですね
posted at 14:17:13



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 地域別・都市別の差異に注意が必要。言語・民族・職業・所得・世代などの多様性も考慮してターゲティング。セグメント別のスターバックス利用者率など
posted at 14:20:55



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > ブランドロイヤルティ・トップ20。ロイヤルティは年々減少傾向を示しており、競争激化が原因か?
posted at 14:22:19



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > Knowledgeトップ20。現状の中国は、認知向上が差別化の保証とならない先進国と同様の傾向 ← ブランディングについては、欧米向けと同等の力を必要としそうですね
posted at 14:24:58



#china_brand 3)「ブランディング:中国と日本の違い」月刊『経済』陳言氏
posted at 14:38:32

さすが、流暢な日本語でのプレゼンテーションでした。


#china_brand 陳言氏 > 一人あたりGDPではまだまだ途上国だが、家電普及のフェーズからファッションやケータイ普及のフェーズに入っている
posted at 14:40:59



#china_brand 陳言氏 > 中国で変化した日本ブランド。80年代:耐久消費財。90年代:製造拠点化によって「顔」が見えない。00年代:?
posted at 14:44:38



#china_brand 陳言氏 > 中日間の「失われた10年」か?政治、食の安全、省エネ・環境、商業的な信用(品質・決済)。特に販売体制が沿海部に偏りがちで、幹部スタッフの現地化も遅い
posted at 14:51:25



#china_brand 陳言氏 > 中国のマスコミと日本企業。広告のクリエイティブはよいがCSR・PR全般の力が弱く、相変わらず「顔」が見えない。経営者インタビューでもトップが出てこない・わからない(日本に帰れば、生産部門の部長級?)
posted at 14:56:03



#china_brand 陳言氏 > Nokiaの広告などは、中国文化と同化するようなメッセージを発しており、欧米・韓国も中国人タレントなどをうまく使っている
posted at 14:58:28



#china_brand 陳言氏 > 日本企業のブランディングの方向性。電気製品外にも、映画・ドラマ・音楽・文学などソフト面・文化面の活用や、製造一辺倒から、製造・市場・研究開発の一体進出も大事
posted at 15:01:11



#china_brand 陳言氏 > 20年ぶりに訪日して感じた日本国内の「不信」や「不安」。80年代に留学していた頃に日本が持っていた「自信」がなくなっていて残念 ← おっしゃる通りかもですね
posted at 15:03:28



#china_brand 4)「中国における資生堂のブランドマーケティング」資生堂 太田正人氏
posted at 15:04:29

参考: 日本マーケティング・リサーチ協会|刊行物等│マーケティング・リサーチャー│No.109


#china_brand 資生堂 太田氏 > 先ほどから「成功事例」と紹介されているが、1981年から長い時間をかけて地道にやってきただけ。
posted at 15:06:19



#china_brand 資生堂 太田氏 > 中国市場と売上状況。化粧品市場は毎年+10%強の市場成長率。資生堂は2003年に100%独資の上海現地法人を設立し、2004年以降急激な成長
posted at 15:11:47



#china_brand 資生堂 太田氏 > 資生堂の海外売上比率アップを中国が押し上げ、売上は10%程度だが、利益は25%を占める
posted at 15:13:34



#china_brand 資生堂 太田氏 > 年収3万元以上の化粧人口は、2010年で1億人、2020年で3.7億人。ちなみに日本は6000万人弱と見ている
posted at 15:14:44



#china_brand 資生堂 太田氏 > 資生堂@中国のあゆみ。1981年:北京飯店等で輸入品販売開始。1985年:北京市と「第1次生産技術協力」調印(~第4次)。1987年:「華姿」を現地ブランドで発売(中国では知らない人がいないブランド)
posted at 15:17:29



#china_brand 資生堂 太田氏 > 1991年:北京市との合弁会社。1984年:中国専用の化粧品「AUPRES」(オプレ 欧珀菜)ブランド発売。北京の研究開発拠点設立を経て上海の統括会社(独資)設立
posted at 15:20:52



#china_brand 資生堂 太田氏 > 百貨店・専門店・オープンチャネルのチャネル別に、中国専用・グローバル・アジア向け・ノン資生堂などのブランドを配置
posted at 15:24:00



#china_brand 資生堂 太田氏 > 百貨店ではブランド別にカウンターを配置。百貨店での「SHISEIDO」認知は、ほぼ100%。中国的な広告というより"資生堂的"な広告クリエイティブで展開。「AUPRES」では2002年に仲間由紀恵を起用
posted at 15:29:48



#china_brand 資生堂 太田氏 > 2008年には「AUPRES」を前面リニューアル。70~80年代に日本で成功した「シーズンプロモーション」にもトライ。 ← これ、イイですね
posted at 15:32:07



#china_brand 資生堂 太田氏 > マーケティングの課題。80後世代をターゲットにした動的な展開。TV◎、雑誌○、新聞○、OOH○、などの媒体別に年間計画。聴覚(音楽)と色(視覚)で露出
posted at 15:35:21



#china_brand 資生堂 太田氏 > 雑誌は見開き4ページで「NEW AUPRES」を訴求。「SHISEIDO」は外した。
posted at 15:37:28



#china_brand 資生堂 太田氏 > 最後にテレビCM、PVを動画で紹介。音楽は中国のチャゲ&飛鳥「君の瞳に恋してる」(リメーク)。撮影は川崎のスタジオ! ← 大画面で見る化粧品のCMは、映画館みたいですね。(笑)
posted at 15:40:04



#china_brand 5)「パネル・ディスカッション&まとめ」
posted at 15:52:47

中国ブランディングセミナー


#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > まとめコメント。「ブランドのアイデンティティをどうつくるか」まずトップが「顔」を見せていくこと。 ← これは日本でも、欧米企業がやっていますよね
posted at 15:57:36



#china_brand 陳言氏 > 「我々は日本企業ではなく中国企業だ」というトップの記事は書きやすい。その上で、品質、安心・安全、省エネ・環境という日本ブランドを利用できる
posted at 15:59:52



#china_brand 資生堂 太田氏 > 副社長直轄で、国際事業部の中にあった中国部門を中国事業部に昇格させ、本社の専務が総代表として現地で陣頭指揮を執った。飛行機に年間400回乗って走り回った
posted at 16:03:36



#china_brand 資生堂 太田氏 > リスクの多い国ではあるが、逆に言えば何でもアリ。末端3,600店からの代金回収については、SHISEIDOを取扱えるロイヤルティがあるので、CODにできている。 ← 表に出にくいブランド価値ですね
posted at 16:06:55



#china_brand 陳言氏 > 資生堂以外に信頼を得ている日本ブランド。BtoB:日立は素晴らしい。鉄道・発電など社会インフラという長期の取組みを真摯に誠実に続け、官公庁からもすぐに名前が出る。BtoC:ソニーはファッショナブルでお洒落
posted at 16:10:03



#china_brand 電通Y&R 矢井氏 > 中国における「ブランド調査BAV」の活用法。地域・都市別に課題を可視化できるところが、広大な市場を対象にする時に有効
posted at 16:12:31



#china_brand 会場とのQ&A
posted at 16:14:13



#china_brand 内資企業のテレビ広告はナショナリズム訴求などもある?
posted at 16:16:24



#china_brand 陳言氏 > 一般人でさえ気分を害するような広告もあり、地方のケーブルテレビなどにはレギュレーションが甘く規制が機能していないところもある
posted at 16:18:56



#china_brand 中国向け広告の制作は日中どちらで?今後の比重は?
posted at 16:20:23



#china_brand 資生堂 太田氏 > 中国専用商品だから現地化。100%が理想だが、トン・マナなどの資生堂らしさはまだ日本。テレビCMを川崎で撮影したのは、タレントさんが「東京に行きたい」と言ってくれたから。(笑) 男性タレントはゲーセン好きなので渋谷に泊まる
posted at 16:23:01



#china_brand 現地スタッフの採用。日本も外資だが、欧米志向の腰掛けだったりすると聞いた
posted at 16:24:13



#china_brand 資生堂 太田氏 > 離職率は高い。販売スタッフは3年程度。AUPRESの展開に際して、国営企業出身のようなスタッフにも「おもてなし」の概念を含めサービス業としての教育や日本への社内留学なども実施
posted at 16:27:22



#china_brand 陳言氏 > 日系企業で働く中国人は1,000万人を超え、日系企業の間で人材の奪い合いもある。終身雇用だった日系企業のギャラは欧米・韓国企業の3分の2ぐらいしかないので転職しやすい
posted at 16:29:13



#china_brand 以上で終了。講師の皆さん、ありがとうございました。
posted at 16:30:00



<追記>

インタビュー:中国での売上伸長率は市場の2倍確保へ=資生堂 | ビジネスニュース | Reuters
 [東京 16日 ロイター] 資生堂(4911.T: 株価, ニュース, レポート)の前田新造社長は16日、ロイターのインタビューに応じ、収益のけん引役となっている中国市場での売り上げの伸びは、中国化粧品市場の伸びの2倍を確保していきたいとの考えを示した。

 現在6000万人の中国での化粧人口は、2010年に1億人、2020年には4億人に達する見込みだという。

 資生堂の海外売上高比率は09年3月期で約38%。2018年3月期には売上高1兆円のうち、海外比率50%超にする計画。そのけん引役となるのは、中国事業だ。現在、中国事業の売上高は連結売上高の11%を占めている。

 前田社長は、中国事業について「グループ全体の成長のシンボルであり、成長をけん引するとの位置付けは(2012年3月期から始まる次期中計でも)変わらない」と述べた。中国をはじめとしてアジアでは、中間所得者層が増加し、化粧人口の飛躍的な伸びが期待できるという。

2009-11-01

【転載】中国への販路拡大に欠かせない情報源「最新中国ビジネスセミナー」 #jetro

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



中国に限らずとも、日本企業の海外進出に欠かせない情報源、『JETRO・日本貿易振興機構(ジェトロ)』の主催する『最新中国ビジネスセミナー』を聴講してきました。

例によって会場からケータイで『Twitter』に投稿した聴講メモです。





#jetro 最新中国ビジネスセミナー 遅れましたが会場なう
posted at 14:37:30

30分以上遅れてしまいました。m(_ _)m


#jetro 第一部「中国の景気刺激策および産業調整振興計画の概要」マクロデータ、施策の紹介
posted at 14:42:01

参考『ジェトロセンサー 2009年3月号 【特集】[北京発]中国市場に活路見いだす日本企業


#jetro 中国の国債発行残高はGDP比で約20% < うらやましいw
posted at 14:45:11

日本は120%ぐらいでしょうか?


#jetro 2011以降の経済運営は、投資・消費・輸出のバランス。消費拡大の潜在力は大きい
posted at 14:52:13

2007年までの二桁成長が昨秋の金融危機によって鈍化した結果、2009~2010は景気対策期間だとすると、その先の2011以降の成長戦略が大事。


#jetro 「平成20年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」海外市場開拓に活路を求める > 80%超
posted at 14:55:39

こういうレポート類がJETROの魅力ですね。

平成20年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査報告書(2009年3月) - アジア - ジェトロ


#jetro 中国市場開拓における課題。1.商品開発 2.中国企業とのアライアンス 3.人材の現地化 4.マーケティング
posted at 14:59:58

本格進出にあたっては「市場に合った商品の開発」が前提。その前段階のリサーチ&テストマーケティングが必要になりますから、その節はぜひ『JPTao.com』のようなEC・ネット通販モールをご活用ください。


#jetro 続いて第二部「地域別にみる最新中国マーケティング事情」
posted at 15:03:03



#jetro 消費指標は安定的に推移。個人消費と集団消費があり集団消費が17%ある
posted at 15:08:05

集団=法人・団体。


#jetro 所得は、年収3~4万元の中間層が急拡大
posted at 15:11:23

いわゆる富裕層だけでなく中間層も拡大してきているので、現地進出の環境が整ってきている。


#jetro 沿岸都市の平均所得は、上海・広州・北京・青島・天津・大連の順
posted at 15:14:12

北京は「政治都市」。


#jetro 上海は中国市場開拓のゲートウェイ
posted at 15:16:28

中国国内でも注目されている点で、欧米や日本の外資系企業もまずは上海を目指すわけですが。。。


#jetro ただし、消費の集積度合いについては周辺都市への拡張が進んだ結果、上海店の客数が減るケースも出てきた
posted at 15:20:37



#jetro 華北市場。地味なイメージが、「80後世代」によって大きく変化
posted at 15:22:29



#jetro 華南市場、広州、深セン。上海に比べて実用性を重視する傾向
posted at 15:25:00

文化圏に香港・マカオを含むところがミソ。


#jetro 沿海市場だけでなく内陸都市部にも一定規模の富裕層が存在。四川・成都の消費性向は上海を上回る
posted at 15:27:32



#jetro 成都のイトーヨーカ堂はグループ内でNo.1の収益
posted at 15:29:55

関連ニュースです。
メリルリンチ証券の市場展望。中国経済は好調だが、日系企業への恩恵は不十分。(2009年10月26日 9:30)【NSJ日本証券新聞ネット】
 イトーヨーカ堂〔セブン&アイ(3382)〕の成都2号店の年間売上は、前年比14%増の15億元、経常利益は1億5千元と、日本を含めたイトーヨーカ堂の1店舗当たりの売上としては、木場店と1~2位を争い、利益は断突の1位になっている。


#jetro 華やかな上海は国際的な競争も激しい。内陸都市で一番を取る戦略も
posted at 15:34:37

これ大事ですね。上海のように誰もが注目することで競争の激しくなった沿岸都市ではなく内陸都市にも成功例が出てきた。


#jetro 「家電下郷計画」は早くも息切れ気味
posted at 15:39:06



#jetro 「安心」、「安全」、「美味しい」がキーワード
posted at 15:43:49



#jetro コクヨはBtoBからBtoCへ。「EASY BUY」講読者向けの同梱媒体「PICKS」でテストマーケティング支援
posted at 15:47:42



#jetro ピジョンは専門店、量販店、百貨店の3チャネル向け代理店3社限定の取引
posted at 15:50:10

これらの事例は『ジェトロセンサー2009年9月号 【特集】地域別に見る 最新中国マーケティング事情』にも掲載。


#jetro ネット通販事例としてバイジェイドットコムも紹介 @china_ec
posted at 16:09:22

日本の小売業が中国人観光客の呼び込み(インバウンド)目的で注目する銀聯カードを使ったEC・ネット通販モールとして紹介されていました。


#jetro 休憩後に「ドコモの国際業務と中国での取り組み」
posted at 16:10:48



#jetro ドコモ、中国現地法人を設立して1年
posted at 16:11:51



#jetro ドコモの国際業務。アジアにおける出資先。中国における活動
posted at 16:15:24



#jetro ドコモ国際業務の3本柱。国際ローミング、法人向け国際ソリューション、出資・提携
posted at 16:17:22

参考『2009年3月期 決算説明会資料 | 企業情報 | NTTドコモ


#jetro 携帯電話の日中比較。日本1.1億台:中国7.0億台。モバイルインターネット人口は、日本0.75億人(70%):中国1.55億人(22%)
posted at 16:37:20

中国の利用率が70%になると「9億人」です!


#jetro ケータイの進化。通信>情報<中国はイマココ>生活支援>行動支援
posted at 16:40:00

3Gによって、一気にコンテンツ産業が立ち上がってくる?


#jetro 中国のケータイプロモーション。地下鉄・タクシーのデジタルサイネージ > SMS >ケータイサイト
posted at 16:52:37

新興国のOOH(屋外・交通広告)は、いきなり「デジタルサイネージ」というところも羨ましいですね。


#jetro ケータイサイトのバナー広告 > CTR 1.8%事例
posted at 16:53:56



#jetro 中国からのインバウンド客の店舗誘導も可能
posted at 16:56:12



#jetro 質疑応答タイム
posted at 17:00:44



#jetro 中国に代理店を設置する場合は、チャネル別でも地域別に優劣を検討
posted at 17:02:11

広大な中国にあっては、EC・ネット通販でも送料の差が無視できなくなりますから「地域戦略」が必要。


#jetro 家電下郷の利用拡大については価格の上限がネックになっているようで、上限の引き上げも検討されているようだ
posted at 17:05:54



#jetro ドコモ中国のB2B2EはASPではなく個別のSI提供
posted at 17:09:31

これちょっと興味出ました。ECパッケージを『BtoB』で活用する事例に近しいので。


#jetro ドコモ中国の現地キャリア提携は、規制の側面もあり等距離外交
posted at 17:11:00

iモードがそのままライセンスされれば日本のCPも進出しやすいのでしょうが、ちょっとハードル高そう。


#jetro 以上、最後に講師との名刺交換で終了です
posted at 17:12:09



ウェブアークの『JPTao.com』のページで『中国EC関連Webサイト、中国の著名インターネット・サービス:リンク集』として下記ページを紹介させていただいているJETROさん。

新しい情報を見つけ次第、随時追加させていただきます。

- 【日本貿易振興機構(ジェトロ)】中国向けインターネット通販における留意点について
- 【日本貿易振興機構(ジェトロ)】日本からの輸出に関する相手国の制度など - 中国
- 【日本貿易振興機構(ジェトロ)】中国向け化粧品輸出の際の現地輸入規制および留意点について


最後に、聴講後に見つけた関連ニュースを掲載しておきます。

中国のネットユーザー3.6億人-工業信息化省 2009/10/30(金) 23:35:55 [サーチナ]
 中国工業信息化省通信発展局の祝軍副局長は10月27日午前、記者会見にのぞみ「2009年1月から9月までにネットユーザーは6200万人増えて総数は3.6億人を超えた」と語った。10月27日付で華僑向け通信社の中国新聞社が伝えた。

  さらに祝氏は「この他の通信媒体の利用者数は携帯電話が7859万人増の7.2億人、固定電話が1661万人減の3.2億人、ブロードバンドが1644.9万人増の9932.8万人に上った」と表明した。


中国EC市場 2009年に3兆円か - 中国市場をネットで開拓
iResearchの今年第三四半期の中国EC市場(消費者向け)の結果が出ていました。

 2009年第三四半期の取引額は658.5億元(8000億円強)と前期比17%増加、昨年比90%の増加。これには、淘宝のプロモーションシステムの導入や、アマゾン、当当網の輸送費無料化等も影響しているとの事です。また、従来のブランド企業もネット販売を開始している所が増加している事も増加要因として挙げられています。

2009-10-21

【転載】ECサイトの構築・改善に欠かせない「競合サイト分析」 #kyougou

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



ECサイトに限らずですが、Webマーケティングに関する戦略・戦術の一環として、競合サイトを分析・ベンチマーキングしていますか?

今日は、ウェブアークのECサイト構築パッケージ『SellingClub』を導入いただく際の課題解決力強化の一環として、「競合サイト分析」に関するセミナーに参加してきました。

会場からケータイで『Twitter』にメモしておいた書き込みを中心に整理・共有いたします。


■セミナーの概要

競合他社サイト分析セミナー | Web・ITスクール【インターネット・アカデミー】
Webサイトの効果を最大化するために、競合他社サイトの現状や自社サイトの違いを把握することは必要不可欠です。
今回のセミナーでは、他社サイト分析における必要項目の解説の後、参加者の方々それぞれに競合他社サイト分析を実践していただきます。

講師  ブルー・バンブー株式会社 プロデューサー 吉原一江
第一部 競合他社サイト分析
a.競合他社サイト分析の方法
b.チェック項目
第二部 演習
a.自社サイトの競合分析演習
b.質疑応答

講師企業の『Webサイト競合分析サービス


なお、Twitterのハッシュタグ(書き込みをグルーピングできる記述法)は『#kyougou』、書き込みは『Twilog』からピックアップしています。


実際のところ、具体的に「競合分析」の需要が高まっているというよりも、ECサイトの構築・改善にあたっての目的や目標の設定があいまいなケースに対応するため、といった方が正確でしたね。


#kyougou まずPDCAの全体像。当社の場合、通常はDを担うわけですが、Aの案件が増えてきてCをご一緒するケースもあるということで
posted at 15:07:05
PDCAでいきなり"P"から入ることはまずありませんよね?実際には何らかの"C"や"A"を経た上でウェブアークにお声掛けいただくわけですから、その精度を高めたシャープなゴール設定のお手伝いができればと。


#kyougou ユーザーテストを例題でやってみる
posted at 15:07:44


#kyougou 実際に某損保3社のサイトを使います
posted at 15:08:55


#kyougou 3社までは絞り込んだので、そこから資料請求してみる
posted at 15:11:23
一般消費者がサイトにアクセスしてくる背景や動機をシナリオ化して、「資料請求」というゴールが設定されており、セミナー参加者の一人が被験者となって講師パソコンで操作してみるパートです。


#kyougou 損保ではなく生保3社でしたが、2社はサイト経由で「売る気」がないことがよくわかりましたw
posted at 15:29:24
生保各社の販売スタイルの違いが、見事にサイトに現れていましたね。w


#kyougou ユーザーテスト自体を仮説検証の場にすべし
posted at 15:57:44
これが今日のキモだったでしょうか。
当初設定していた目的やゴールがまずあって、その検証のために「ユーザーテスト」を活用することができるはずです。
サイトを構築した直後や、リリース後であっても当初設定した目的や目標が達成されない時など、「仮説を検証する」発想を身に付けておきたいところです。


#kyougou 休憩に続いてヒューリスティック評価
posted at 16:03:06
「ユーザーテスト」が、前提知識のない一般消費者を想定したベンチマーキングなのに対し、それを一歩進めて、対象となるサイトのコンテンツについて知識や知見を持った人材=専門家が評価します。


#kyougou ヤコブ・ニールセンの「ユーザビリティ10原則」に即して実践してみる
posted at 16:06:00
「10原則」は、こちら


#kyougou SI系3社の評価を実施。極端な差がつくと面白いですね
posted at 16:50:17
いやもうホントに、歴然とした差がつきました。
わたしが最低評価を下した外資系企業は、中の人の悩みを聞いたことがあっただけに、その悩みの本気度を実感できました。w


#kyougou 無事終了。ECサイトを見慣れた目には、ケースで使ったコーポレートサイトの曖昧さのインパクトが大き過ぎましたねw
posted at 17:09:28

まさしく、ECサイトの場合は「購入してもらう」という目的・ゴールが明確であるため、サイトの構成やコンテンツの導線も設計しやすいところがあります。

一方で、製品・サービスの紹介や人材採用・IR情報までメニュー化された「コーポレートサイト」の場合は、アクセスしてくるユーザーの目的や属性に合わせて問合せを受け付ける窓口までもが多岐に渡るようになります。

という理由から、コーポレートサイトとマーケティングサイトを分担させているウェブアークではありますが、特に放置状態にあるコーポレートサイトについては早く改善しないといけないんだという危機感が高まってしまったセミナーでもありました。。。


その危機感を忘れないように、キャプチャを残しておきます。

▼コーポレートサイト
株式会社ウェブアーク


▼マーケティングサイト
ECサイト構築・ECモール構築パッケージ 「Selling Club」ショッピングモール構築システム 中国市場向けEC・ネット通販モール「JPTao.com」

2009-04-21

【転載】ブログのアクセス数を増やすのにTwitterのようなミニブログ・マイクロブログは欠かせなくなる?

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



昨日、『人と企業の未来を切りひらく、マーケティングソリューションカンパニー・株式会社シナプス』の『代表・家弓正彦さんのブログ』でコメントしてきた件、

質問コメントが追記されていたので、ブロガーっぽく(笑)トラックバックでお返しいたします。


初心者のためのブログアクセスアップの技術 @ ロジックとパッションの狭間から。。。(家弓正彦のマーケティングブログ)
今年から心を入れ替えて(笑)、積極的にブログに取り組んでいます。
せっかくですから、私の知人にもいろいろ教えてもらいながら、
そもそもブログのアクセスアップを図るための技術を整理してみました。

この、「パワーブロガーになるためのブログ活性化テクニック(?)に関する“まとめ”記事」にあった

Twitterってどうなのかな?

という一行に反応して、下記のようにコメントさせていただきました。

Twitterですが、つぶやくかつぶやかないかは別にして、アカウントだけは取っておかないと!でしょうね。

当社の場合、
・会社ブランド
・商品ブランド
でアカウントを取り、

ブログorコンテンツ更新
  ↓
Twitterに自動で書き出し
  ↓
個人アカウントではFacebookに自動で書き出し

なんていう感じで、コミュニケーション・ロスの防止に努めております。


以下、このコメントに記したメソッドとその目的について補足させていただきます。


▼まずはこの記事をズズッと下の方までスクロールしてみてください。

会社ブランド『webarkのTwitterアカウント』と、商品ブランド『sellingclubのTwitterアカウント』それぞれの“つぶやき”が、ブログパーツとして表示されています。

「おっ、それうちもやってみたい!」と思った方は、その実現方法をGoogle先生に聞いてみましょう。

※そもそも、「やりたいこと」「さがしているもの」を検索エンジンで見つけるテクニックが身についていない方やその労を惜しむ方は、パワーブロガーには向いていないでしょうから要注意。^^;


ご参考までに、わたしが探した時のワーディングは下記の通り。


ブログ twitter feed の検索結果 約 101,000,000 件

ブログ更新によって自動的に吐き出されるfeed(RSS/ATOM)を自分のtwitterアカウントにこれまた自動で投稿できるようにしてくれる『twitter feed』の使い方を見つけてください。


twitter ブログパーツ の検索結果 約 2,110,000 件

今度は逆に、twitterへの投稿をブログに表示させるブログパーツ『twitter widgets』(ウィジェット)を生成し自分のブログに貼り付けて、自身のTwitterアカウントを認知してもらえる状態を作ります。
※ウィジェットの貼り付けに対応していないブログサービスを利用している方は、この機会に乗り換えなきゃですね。


▼なぜこのようにオタッキーなことが、「コミュニケーション・ロスの防止」になるのか?

接触していただけるメディアやチャネルの選択肢を増やす。

これだけでした。大そうなこと言ってすみません。

「多層構造で着実に接触するメディア」の勝手なイメージ図
写真素材 PIXTA
(c) スミスジョージ写真素材 PIXTA


当ブログも『SellingClubの公式サイト』も、RSSリーダー向けにfeedを配信しているだけでなくメールソフトでも受信できるように、Seesaaブログ標準のRSS配信ではなく、Google先生が買収した『feedbunner』のサービスを利用しています。

これまでのWebマーケティングにおけるコミュニケーション手段はメールマガジン/メールニュースが中心で、これはウェブアークのECパッケージ「SellingClub」の導入先でメルマガ作成・配信機能がご好評いただけていることからもそうそう変わらない位置付けでしょうから、更新情報をメールで通知できるサービスは捨て置けないですね。

とはいえ、わたしのメールボックスには、1日に500通ぐらいのメールが着信しています。※あれこれ配信登録しすぎですね。

その中で配信当日に開封して目を通せる数には限りがあるわけでして、「RSSリーダーやtwitterなど他のチャネルでもよいから、グッド・タイミングで認知できる手段を用意していただけるとアクセスしやすいのにな。」と常々感じているわけです。

そんな思いというか願いというか、ネット活用におけるメディア・チャネルの展開に関して記したのが下記の寄稿でした。

【コラム】 MOTTAINAI ~なぜショッピングセンターは、もっともっとネットを【活用】しないのか?~を、SC JAPAN TODAYに寄稿しました。
【メールマガジン】:能動的な接触頻度・低い、収益連動度・高い
ホームページの更新性を補完するツールとして、ショッピングセンターのイベントやニュース、テナントからのニュースなどを配信し来店を促すツールだが、あくまでも提供者側からの一方向的なプッシュ・ツールであり、顧客側は常に受身の状態にある。

【ブログ・SNS】:能動的な接触頻度・高い、収益連動度・低い
「Web2.0」や「CGM・ユーザー参加型メディアの浸透」と言われる昨今、ネット・ツールを利用する難易度が急速に下がり、特別なスキルを必要とせずに誰でも気軽にどこからでもネットでコミュニケーションできる時代。ショッピングセンターの運営者によるスタッフブログだけでなく、テナントの店長やスタッフが顧客と直接・双方向でコミュニケーションできるようになることで、ES(従業員参加型)とCS(顧客参加型)の両立・連動を実現し、「ライフスタイルセンター」を具現化させることの可能なツールとして、今後ショッピングセンター業界でも広まる可能性が高い。

この、「直接・双方向でコミュニケーションできる」ことを容易にするために「メディアやチャネルの選択肢を増やす」を図式化すると、こんなステップになるでしょうか?

△ Web単独
△ メルマガ単独
△ Web+メルマガ
○ Web(ブログ)のRSS配信+メルマガ
◎ Web(ブログ)のRSS配信+メルマガ+ミニブログ・マイクロブログ
◎ Web(ブログ)のRSS配信+メルマガ+ミニブログ・マイクロブログ+SNS(コミュニティ)

逆にこれぐらいの手を打っていかないと、総務省の『ブログの実態に関する調査研究』レポートで“国内に1,690万サイトある”といわれるブログの中で、「アクセスを増やす」という目的・目標を実現するのは容易ではないと思います。

ウェブアークの場合は、前記の「Web(ブログ)のRSS配信」のその前に「ECサイト+」がつくわけで、そこから派生する「ECサイト・ECモール運営者のブランドと顕在/潜在ターゲットとの接触頻度を増やす」という目的に対して試行検証しなければいけませんので、ウェブアーク自身が運営する『中国市場向けECモール』が公開できるようになった暁には、当ブログでも中国支社のスタッフに投稿してもらいつつ、『中国モールのtwitterアカウント』も始動させられるようアカウント取得を終えています。


最後に、ここまでお読みいただいてアレなんですが、もし『Twitterとは』という方がいらっしゃるようでしたら、わかりやすいチャートを見つけましたので、ご紹介しておきます。

Twitterが秘める可能性をマインドマップ風に図解した一枚の画像 - IDEA*IDEA ~ 百式管理人のライフハックブログ ~
で、Twitterって何がすごいの?と言われたときに使えそうな画像がアップされていましたよ。Twitterの可能性をマインドマップ風に図解しています。これはわかりやすい。


早速追記:

せっかくなんでちょっと違う角度から、プロの方々が公開してくれている情報もピックアップしておきます。

SEOやSMMのためにブログを作ったらまずやることリスト - ソーシャルメディアマーケティング(SMM).jp 2008年12月 5日
プラグインやテーマの追加、変更はおいておいて、ブログを立ち上げたらまずやることリストをこのエントリにまとめていこうと思います。見つけたもの、思い出したものを順次追加していきます。

これもやっといたほうがいいよ!というものがあればコメントもらえるとうれしいです。


Twitterを使って、セミナーやカンファレンスのオーディエンスとリアルタイムにやり取りできる『セミッター』の使用例

「MIRAI:ネットとガジェットの融合」議事録&会場からの投稿リスト|イベントレポート|Alpha Bloggers 2008年10月30日
当日は「Twitter」でリアルタイムに議事録を書き、「セミッター」で会場からのリアルタイム投稿をスクリーンに映しました。そのログのURLを以下に付記します。
ご興味がある方は、イベント写真ギャラリーとあわせて、ぜひご覧ください。


ガラパゴス・ケータイでつぶやくなら『モバツイッター

iPhone版もあります。

モバツイッターを利用している人だけが有効に活用できるTwitterクライアント『iMovatwitter』 |iPhoneアプリケーションマガジン
 2009年04月14日
『iMovatwitter』は、モバツイッター開発者の、モバツイッター開発者による、モバツイッター利用者のためのiPhoneアプリだ。モバツイッターを利用していない人がインストールしても満足できないだろう。


さらに追記@2009-04-24

企業のTwitter活用法は4つ――Gartnerが報告 - ITmedia News
 Twitterは個人ユーザーから企業にも広がりつつあり、企業のTwitter利用には4つのパターンがある。米調査会社Gartnerは3月26日、このような調査結果を発表した。

 Twitterは140文字の「つぶやき」をネットで配信できる「マイクロブログ」サービス。コンシューマー向けのサービスだが、企業も活用に乗り出しており、企業向けのTwitterも計画されている。Gartnerは、2011年には企業向けマイクロブログは80%のソーシャルソフトで標準機能になると予測している。

 Gartnerによると、企業は以下の4つの方法でTwitterを活用している。

Direct:マーケティング・PRチャンネルとしての利用
まさしく「コミュニケーション・チャネル」ですね。

Indirect:社員がTwitterを利用して個人の評判を高め、それが会社の高評価につながる
ES(従業員満足)なければCS(顧客満足)なし

Internal:社員が自分の仕事や思いついたアイデアについて投稿
アウトプット・チャネル

Inbound Signaling:Twitterから顧客やライバルの情報を拾い上げる
インプット・チャネル


Twitterって本当にマーケティングに使えるの?|Sphinn Japan Blog
日本でも利用者の増えてきたTwitterですが、マーケティングに利用しているビジネスはまだまだ少ないようです。

Twitterがマーケティングに使えるのかどうか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

Twitterのマーケティングと、ブログやメールのマーケティングとで大きく違う点が一つあります。

それは、ブログやメールのマーケティングは『具体的なメッセージ』を読者に伝えるのに適しているのに対して、Twitterは『イメージ』や、『ブランド』を確立するのに適している点です。
本質的には、「コミュニケーションに取組む姿勢」と言えるのでしょうか?


ネットの逆流(16):狙われた“つぶやき”――Twitterに仕掛けられたワナ (1/2) - ITmedia エンタープライズ
リンクをむやみにクリックしてはいけない?

 4月12日、米TwitterはXSS脆弱性を突いたワーム攻撃を受けたが、対処したことを明らかにした。「stalkdaily.com」というWebサイトを宣伝する“つぶやき”のURLをクリックすることで感染し、感染したユーザーは同じつぶやきを投稿してしまう。さらに「Mikeyy」という単語を含んだ変形版も広がっており、今後も同種の変形版が発生する可能性があると注意を喚起している。
こういったネガティブ要素は、ある程度の規模(キャズム?)を超えたWebサービスの有名税のようなものですね。


「Twitterでマーケティング」日本ではハヤらない? - SEO対策の薬箱
古い、新しいっていう考え方よりも、幅をどこまで広げることができるのかがマーケティングの「できる」だと思います。
深イイですね

2009-04-19

【転載】あなたの顧客はあなたのことをどれぐらい知っていますか?

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。



BtoB・法人営業で昔から言われることの一つに「自分を売れ」ってのがありますが、今日はEC・ネット通販における「自分を売れ」について考えてみたいと思います。

「楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonなどのショッピングポータルでは、顧客はあくまでもこれらポータル・ブランドを売主と捉えている。」

「すなわち、多くの顧客は、あなたのお店やあなたの名前を覚えていない。」

「なぜなら、買おうとした商品の検索結果を“価格が安い順”などで並び替えて、一番安かった“レジ”(あなたは“お店”だと思っているが)で買っただけだから。」

という現実があるようです。

これは、百貨店やスーパーで空いているレジを見つけるのと同じような自然な行動であり、あなたのお店=レジがたまたま空いていただけ、ということです。

これが本当に現実だとして、あなたはどう感じましたか?

何か不安にかられたり、何かしようと思いついたりしてしまいましたか?

あるいは、「EC・ネット通販なんてそんなもんさ」とケセラセラでしたか?

前者・後者どちらの反応も、正解であり、かつ不正解なのかもしれません。

そもそも、「自分を知ってもらいたい・認めてもらいたい」なんて身勝手な売込み姿勢だけが前面に出ていては、余程お人好しの消費者でない限りあなたに興味を持ってくれることなどありえないでしょう。

逆に、「あなたの顧客は誰ですか?」にきちんと答えられる方であれば、前記のような議論は必要ないでしょうし、不安にかられることもないのでは?

「自分を知ってもらいたかったら相手を知れ、興味を持て、そしてそのことを正しく伝えろ」

恋愛でも友人付き合いでも営業でも言われる、「コミュニケーション」の基本中の基本。

その献身的な姿勢が先にあり、その活動をコツコツと積み重ねていくことで、ようやく顧客はあなたの存在を認知して、反応を示してくれるようになるのではないでしょうか?

「あなたの顧客は、あなたが期待しているほどあなたのことを知らないし、興味もない。」

「逆にあなたは、顧客のことを知ろうと常日頃から努力しているし、そのことをきちんと顧客に伝えられるよう日々真剣に考えている。」

あぁー、なんとすさまじい純愛ドラマでしょう。

でもこれが、有史以来続いている「商い」における不変の活動=マーケティングの一端なのだとしたら、少し真剣に「あなたの顧客」について考えてみる気になってしまったのではないでしょうか?

実はわたくし、下記の記事を読んでみてそう感じてしまったものですから、脊髄反射的にこのエントリーを書いてしまっただけなんですけどね。^^;


ネット通販って、利用者も企業も幸せにするの?(後編) | Web担当者Forum 2009年4月16日
ネット通販は不況知らず……でも、利用者側に良いことばかりではない?

この消費不況が起こっているなかで、EC市場は順調に伸びているんだ。楽天は2008年12月期の経常利益は過去最高を記録したし、「Yahoo!ショッピング」も同年12月の取扱高が過去最高となった。ネット通販は不況知らずという感じだけど、それだけ利用が多いということだね。

「所長K」さん、わたしが存じているあの方なのであれば、本当に人望の厚い、そして熱いお方です!!
「スタッフS」さんは、もしかしてマイミクさんかな?(笑)

店舗では、限られた棚の中で陣地取りをしていて、どんなに大きな専門店でも旬の商品しか置けない。それに対してネットでは、店の棚に並ばないような商品まで可能性が広がったからね。

ネット通販の「買いやすさ」は、利用者にとってマイナスだとまではいわないものの、気をつけないといけない点だとはいえるだろうね。

1点しか在庫がない死に筋商品も、100点在庫している売れ筋商品も、フラットに陳列されているのがEC・ネット通販の特徴的なところですが、トップページでのバナー広告などには、やはりスペースの制約があることは気をつけないといけないところですね。

通販企業は、楽天やヤフーが出てくる何十年も前から通販をやっているわけだが、ネットは、自分で情報を検索して、価格が一番安いところ、送料が無料のところなど、横串で比較できる。今までのカタログ通販は、カタログの中でしか商品を選べないから、同じ「通販」といってもネット通販のビジネスモデルは既存のカタログ通販のものとまったく違うといえるね。店舗と通販以上の差があるんだ。
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店舗とカタログ通販の違いより、カタログ通販とネット通販の違いの方が大きいということですか?

これは興味深い。歴史あるDM学会だからこその切り口ですね。

・リアル店舗の売り場
・カタログ内部の売り場
・ネット上の売り場

それぞれの売り場づくり=お買い場の特性によって、陳列や導線も変わってくるということは周知の事実ですが、同じ無店舗販売のカタログとネットとの相違が大きいということは、この記事を見るまで気づきませんでした。

通販会社がネット通販をやるときに難しいことは、たとえばモールに出店すると、利用者はそのショップではなく大手モールから買っているという意識になること。楽天に出店している約2万7千店舗のうち、名前を覚えてもらっているショップはほんのわずかだろう。僕もそうだが、一度利用したお店を覚えていないんだ。(社)日本通信販売協会で行ったネット通販調査でのグループインタビューでも、どのショップで買ったか聞くと、大手モールの名前を挙げる人がほとんどだった。

この部分が起点になって、このエントリーを書かせていただいた次第です。

JADMA・日本通信販売協会』のリサーチデータも公開されていますので、ぜひ前編・後編を通して「あなたの視点」で読み解いていただければと。


リラックスして通販カタログを見る女性
写真素材 PIXTA
(c) Stargazer写真素材 PIXTA

こういう優雅なイメージは、EC・ネット通販では想像しにくいですね。^^;

2009-04-07

【転載】MOTTAINAI ~なぜショッピングセンターは、もっともっとネットを【活用】しないのか?~を、SC JAPAN TODAYに寄稿しました。

※本エントリーは休止予定サイトに投稿した内容の転載です。


社団法人 日本ショッピングセンター協会が発行するショッピングセンター専門誌、月刊「SC JAPAN TODAY」(ショッピングセンター・ジャパン・トゥデイ)にコラムを寄稿しましたので、本サイトのトピックスとして掲載・公開いたします。

なお、誌名の通りショッピングセンターのことを業界内部では「SC」と略称されているため、寄稿文では「SC」と記載しておりましたが、こちらでは「ショッピングセンター」という表記に置き換えています。


社団法人 日本ショッピングセンター協会のホームページ

SC JAPAN TODAY -雑誌のネット書店 Fujisan.co.jp


以下、「SC JAPAN TODAY」April, 2009、P.70からP.72に掲載された寄稿文



MOTTAINAI ~なぜSC・ショッピングセンターは、もっともっとネットを【活用】しないのか?~


 当社ウェブアークは、「IT・インターネットの活用による流通革新への貢献」をミッションとする企業として、1月に開催された「SCビジネスフェア2009」に初出展させていただいたが、ありがたいことにこの出展を契機として、数件の商談が発生し現在進行中である。

 今回は、その商談の中で聞かせていただいたショッピングセンターの課題の中から、ふつふつと生じてしまった疑問を起点に、ショッピングセンターの「ネット活用」について仮説ベースで考察してみたいと思う。※ということで、「ネットなんぞは小売・サービス業の敵だ」といったお考えをお持ちの読者は、以降読み進められないことをおすすめする。


▼疑問が生じてしまった起点

 まず、商談開始に当たって、当社にリクエストしていただいた課題をご覧いただきたい。

 ・A社:ショッピングセンターのホームページを構築したい

 ・B社:折込みチラシの代替となるケータイ・プロモーションを導入したい

 ・C社:デジタルサイネージを導入したい

 どの課題も、大変ありがたいリクエストである。ただ、既にお気づきかと思うが、どれもこれもが5W2Hで言うところの「how to」ツールをお求めなのである。唯一C社だけが最初から、「アナログ看板の更新コストがバカにならないので、費用と工数を削減したい。」といった「why」の要素を提示してくださったが、「how to」にお応えできる要素は「how much」すなわち「とりあえずの御見積り」になってしまい、「what」すなわち「どんなことを実現できればよいのか?」といった提案の余地が薄いところが疑問なのである。

 この疑問とは、ショッピングセンター業界からのリクエストが「提案依頼」ではなく「見積り依頼」であることなのだ。これはすなわち「【活用】ではなく【利用】に留まったお考えをお持ちのクライアントが多いのではないか?」という仮説となって筆者の脳内に滞留してしまっている。

 なぜなら、当社の主たる商材「ECモール構築パッケージ」の特性もあって、流通・サービス業を含む他の業種・業態からのリクエストは「提案依頼」がほとんどなのである。また、先の3つの商談ケースに共通して、各分野それぞれで本誌にも広告出稿されているような専門特化されている事業者が数多くいらっしゃる中で、なぜ当社にお声掛けいただけたのかも不思議な点ではあるが、これについては、「SCビジネスフェア2009」の出展社の中で、いわゆる「ネット業界」からの出展社が当社以外に見当たらなかったこともあったので、「とりあえずラッキーだった」と割り切っている次第である。


▼【活用】と【利用】の違い

 当社は、IT・インターネットを【活用】していただき、クライアントのビジネスに直接貢献することを企業ミッションとして掲げているが、頂戴しているリクエストが【利用】に留まっている点で、ショッピングセンター業界におけるネット活用の進化度合いは、「まだ、トライ&エラーを繰り返す段階」と見て、イノベーター理論における「イノベーター(革新的採用者)」ないしは「アーリー・アダプター(初期少数採用者)」の段階と仮説立てている。

 では、このネットの【活用】と【利用】の差にはどんな要素があるのか、4つの代表的なネット・ツールと消費者・生活者(ネット利用者)との接触頻度および収益連動度の高低を図式化したマトリックスで考察してみる。


       図1.ネット・ツール【活用】の充足レベル
※ここでは、PC・ケータイというデバイス対応の充実度は問わず。


                       生活者の(能動的な)接触頻度
200904_sc.jpg




収益連動度











 まず、読者諸兄が関与されているショッピングセンターが、4つのツールを充足しているかいないかで、【活用】レベルを確認していただきたい。すべて揃っているのであれば、【活用】レベル最高点のイノベーターとして内外に自慢していただいていいだろう。


【ホームページ】:能動的な接触頻度・低い、収益連動度・低い

営業時間や施設案内・フロアガイドなど「一方的な情報発信」に留まるWebサイト。新規来店予備軍のアクセスは見込めるが、個々のテナントの商品やサービスが個別具体的に最新の情報として掲載され続けていかなければ、少なくとも頻度は高まらない。


【メールマガジン】:能動的な接触頻度・低い、収益連動度・高い

ホームページの更新性を補完するツールとして、ショッピングセンターのイベントやニュース、テナントからのニュースなどを配信し来店を促すツールだが、あくまでも提供者側からの一方向的なプッシュ・ツールであり、顧客側は常に受身の状態にある。


【ブログ・SNS】:能動的な接触頻度・高い、収益連動度・低い

「Web2.0」や「CGM・ユーザー参加型メディアの浸透」と言われる昨今、ネット・ツールを利用する難易度が急速に下がり、特別なスキルを必要とせずに誰でも気軽にどこからでもネットでコミュニケーションできる時代。ショッピングセンターの運営者によるスタッフブログだけでなく、テナントの店長やスタッフが顧客と直接・双方向でコミュニケーションできるようになることで、ES(従業員参加型)とCS(顧客参加型)の両立・連動を実現し、「ライフスタイルセンター」を具現化させることの可能なツールとして、今後ショッピングセンター業界でも広まる可能性が高い。


【EC・ネット通販】:能動的な接触頻度・高い、収益連動度・高い

旧来からの「共働き」や「高齢化」に加え、昨今の「消費不況」プラス「巣ごもり消費」といったトレンドから、「いつでも(24時間365日)」、「お店に行かなくても(自宅や職場、商圏外からも)」購買できてしまう「エブリタイム・エブリウェア消費」の時代と言えるであろう。

これをショッピングセンターで実現するには、個々のテナントがチェーンとして実施しているEC・ネット通販の存在など色々な制約が生じるが、例えばネット販売までは行わなくとも、ショッピングセンターのホームページをECシステムで構築することで、テナントの商品やサービスについて価格を含め具体的に陳列していくことは可能になるので、「ネットで探してお店に行く」といった購買行動は捕捉できるようになるが、「店舗で見た商品を、後からネットで吟味して買う」という購買行動は取りこぼす。

また、ショッピングセンターのポイントカードのような特典との連動策によって、CRMやデータベース・マーケティングに必要なデータを蓄積するデータウェアハウスとしての機能を有する点もECシステムの特徴である。

ただ、クーポン券のような店舗への送客機能が盛り込まれていない場合はテナント店長のインセンティブが働かないため、テナントと一体となった運営が実現可能な機能についても見落とせない要素である。


 ショッピングセンターが【活用】可能なネット・ツールの代表的なところをピックアップして考察してみたが、特に当社の得意分野である「EC・ネット通販を持ち上げすぎではないか」と読み取られるかもしれないものの、ショッピングセンターが「収益事業」であることから、収益に貢献するための【活用】という観点で、あえて「EC・ネット通販」を厚めに考察してみた次第である。

 すなわち、「活用と利用の違い」とは、「収益に貢献するか否か」である。この時の【利用】策はコストであり、「下げる・減らす」施策に留まってしまう。一方の【活用】策は、収益拡大・事業成長とった「増やす・伸ばす」施策を指し示すキーワードと位置付けさせていただきたい。

 余談だが、昨今の「IT」は、「コスト(費用・時間)の削減手段」という「下げる・減らす」ための"哀しげ"なキーワードになってしまっているようなので、当社ではあえて、「IT化」ではなく「ネット活用」という、「増やす・伸ばす」ための"楽しげ"なキーワードを多用していることを補足しておく。


▼ネットの【活用】の目的・ゴールとは

 ネットの【活用】とは、「増やす・伸ばす」ための未来像を掲げながら手段を講じることである。すなわち、「顧客(来店者、ネット会員)」や「売上・利益」を「増える・伸びる」ことが目的であり、その状態を改善・進化させ続けることがゴールである。

 最後に、ここまで駄文をお読みいただき、「ネットを【活用】していこう」と想起いただけた読者に向け、「ネット活用の目的を達成する3つのステップ」を提言させていただく。


1.まず、ショッピングセンターや店舗という、ネット上では容易に実現できない「リアル・コミュニケーションの"場"」を有していることに、絶対的な自信と誇りを持つ。

2.次に、その「リアルな"場"」に参加できない顧客を捕捉し続けるために、「バーチャルでもコミュニケーションできる"場"」として「ネット」を位置付け、施策を講じてみる。

3.その上で、「ネット上のショッピングセンター」を、オンライン/オフラインなどという狭義のチャネル論で区分するのではなく、地域の顧客の思考・記憶の中で圧倒的なマインドシェアを有する「ノンラインな顧客参加型マーケティングの"場"」に昇華させるよう、全体最適の視点で運営する。


 末筆ながら、ショッピングセンター業界にとってまったくの新参者の当社に、このような寄稿の機会を与えてくださった編集ご担当に深謝申し上げつつ、ここまで読み進めていただいた読者諸兄のビジネスの益々のご発展を、ウェブアーク一同が心から祈念していることを表明させていただく。