2011-11-14

SMM:ソーシャルメディアマーケティングというよりSP:ソーシャライズドプロモーションの方がしっくりくる

EC業界に参画して得られた知見は『○○○○○○を辞めました』にまとめた通りですが、一方で捉え方の違いが明らかになったのが『マーケティング』というマジックワードの定義というかスコープ=対象範囲でして、私の捉え方はこれです。

売れる仕組みづくり=マーケティングのスコープは、

< ブランディング × セールスプロモーション × マーチャンダイジング >


日本語であれば、

< 認知・集客 × 販売促進・営業推進 × 商品企画 >


<集客力>や<販売力>の前提となる<商品力>までカバーしてこそ、マーケティング戦略・戦術を立案・実行・改善していけると考える次第です。


以前、講演した時のスライドをベースに図解するとこんな感じ



で今回は、そんな疑問の一端を表した下記ツイートをやや釣り気味のタイトルにしてみました。



2010/11/04 07:43:44
大抵の施策はソーシャルメディアマーケティングというよりソーシャライズドプロモーションの方がしっくりくる

生活者のマスメディア離れ(笑)が進み、可処分時間のシェアがモバイルを含めたインターネットにシフトしていく中でTwitterやFacebookなどのソーシャルネットワーキングツールが広まって以降、マーケティングに関しては素人同然のSEO業者・ネット専業代理店や一部のWeb制作会社あたりが

「【拡散希望】これからはソーシャルメディアマーケティングです!!!!」

といって売り込みを強めています。

当然そこでは『商品力』などお構いなし。。。
ランディングページから逆引きしてCVRまでカバーしてくれればまだマシで、せいぜいが自分たちの収益に直結するCTR・クリック数止まりだったりするわけで、そんな彼らが「とりあえず認知を広げましょう」と言って『フォロワー』を増やしたり『いいね!』してもらうことが目的化したキャンペーンが「流行ってる」と喧伝される状況を懸念しています。

これは決して余計なお世話ではなく、「流行ってるようだからお前もやれ」って言われることを恐れてます。。

例えばこんな『成功(?)事例』。。。

そのFbアプリのアクティブユーザーは?「TOKUGAWA15判定」で検証してみた:芝辻幹也のグダるブログ:ITmedia オルタナティブ・ブログ
最近診断系のアプリを活用し、短期間で数十万人ものファンを獲得したFacebookページが登場した。

「お江戸、いいね!~ I Like! EDO」だ。

なんと2011年11月13日現在で27万人以上のファンの獲得に成功している。

言葉尻に突っ込むのもアレですが、獲得したのはファンでも顧客でもなく『いいね!』ですよね?


まあ、コトバアソビと言われればそれまでですし、私が携わってきたBtoB=法人営業の場合もできあがった商品=製品・サービスを売り込むことにフォーカスして組織設計されており、前記の図であれば[メッセージ]部分の活動が主体でして、[コンバージョン]に至るステップはSFAなどのITツールで商談・案件を管理しながらセールス部隊が担うこととなり、その前段階としてセールス・リード=見込み案件を発掘・在庫化することが成果評価の対象にもなっていました。

ただやはり、顧客の獲得だけでなく維持・拡大という事業ゴールは共有していましたから、中国向けECモールのサービスを設計したり、創立以来手が付けられていなかったサポート体制を立ち上げたり、PM・ディレクターの業務プロセスを明文化したりといったような『商品力の強化』も平行して担ってきました。

また、他の業種・業態であっても、「マーチャンダイジングは“モノづくり”だからそれは開発・生産あるいは仕入部門のお仕事であって販売部門のミッションには含まれません。」という組織が多いことも確かでしょう。

しかし、“モノづくり”を生産部門だけに押し付けていては『モノが売れない時代』に生き残っていけないことは各所で危惧されていることであり、アップルやサムスンのように『モノ(マーケティングやデザイン)+つくり(テクノロジーやエンジニアリング)』という市場の近くで強い商品を生み出す体制が志向されているのではないでしょうか?

そして何より、ここまでこだわっている最大の根拠はこれです。

一体誰が、4P(Product、Price、Place、Promotion)に責任を持っているのか?

広告・販促代理店やPRエージェンシーなど、著名な『マーケター』は商品を持っている事業会社ではなくエージェントに所属している方が目立ちます。

ところが、エージェント/アソシエイトの多くは4PにおけるPromotionの部分しか担ってくれないケースが多く、どんなに優秀なコンセプターやクリエイターをアサインしようとも、「商品に強みがなかった」とか「価格競争力がなかった」といったエクスキューズが残りがちです。

「だったらそこまでカバーしてよ!」という丸投げは最悪ですし、ビジネスパートナーとしてタッグを組むエージェンシーにこのエクスキューズが生じない状況をつくることが事業会社における『マーケター』のミッションではないでしょうか?


最後にもう一つ同様のツイートと参考記事を紹介して問題意識と課題のまとめとしておきます。


2011/11/10 13:54:25
マーケティングを広報・広告・販促と捉えているデジタルマーケター> ネット部門の成果を最大化しても、マーケティングは成立しない http://t.co/MaWFG6yf

「ネット部門の成果を最大化しても、マーケティングは成立しない」─マーケティング・プロフェッショナルズ (1/3):MarkeZine(マーケジン)
青葉――デジタル領域は部署内だけで盛り上がりがちとのことですが、どうして部内だけになってしまうのでしょうか。そして、デジタルマーケッターはどのように対処していくべきなのでしょうか?

佐藤:単純に、デジタルマーケティングが面白すぎるからでしょうね。反応もすぐ取れますし。ただ、細かい技術にのめりこむのではなく、一連のマーケティングにおいてデジタルがどういうインパクトを与えていて、そこでの成果をではどこへつなげるのか、そういう視点を持てると仕事の幅も広がってくるはずです。

青葉さんの新連載、私が取り上げていただけるようになるまで続けてくださいww


日経Bizアカデミー:第5回 スタバ、ナイキ、ユニクロやベネッセなど、顧客と新次元のコラボレーションに取り組む理由とは
従来的な定義としてのマーケティングが、「顧客を創造する」活動を意味するとすれば、ソーシャル時代のマーケティングは、「顧客とともに創造する」ことが重要なキーワードになりつつあるのだ。

診断・検定系キャンペーンで集める『いいね!』や『フォロワー』を、本当の『ファン』に変えていくシナリオと仕掛けがあればいいんだと思います。


2011-11-15追記
企業サイトにゲーミフィケーションを取り入れる:事例とポイント
他社製品とサムスン製品の購入で迷っているときに、ゲーミフィケーションの仕組みがサムスン製品購入の動機になるでしょうか。もう少しで貯まったポイントがレベルアップにつながり、レベルが上がることによる特典(プレゼント、割引など)が魅力的であれば、購入を後押しする可能性があります。

検討の結果としてサムスンの製品を買った人は、購入後にまたサイトに戻って製品登録、レビュー投稿などに参加してくれる可能性があります。一度購入したユーザーをサイトに呼び戻し、ユーザー参加型のコンテンツに投稿してもうらことに成功したとすれば、ゲーミフィケーションの効果は高いといえるでしょう。


以上、異論・反論大歓迎ですが、できれば私がバイブルにしているベストセラー書籍を携えながら議論を深められると嬉しいです。(ここでポチってくれれば尚可w)

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